くらしと経済 〜2012年放送

8月31日(金)新商品も続々登場注目の「フリーズドライ」食品

(金城)
こんにちは。金城わか菜です。持ち運びが便利で、長期保存が可能なことから災害用保存食としても注目されているフリーズドライ食品の新商品が最近、続々と登場しています。野村證券那覇支店支店長の田辺稔さんに伺います。よろしくお願いします。
(田辺)
よろしくお願いします。
(金城)
食品メーカーがこれまで以上にフリーズドライ製法に注目し、新商品を開発しているようですね。そもそもフリーズドライってどういう製法なんですか?
(田辺)
日本語にすると「真空凍結乾燥技術」です。例えば味噌汁だと、1食分ずつ型枠に充填し、マイナス30度前後の凍結庫で8時間以上凍らせます。その後乾燥機に入れ、真空状態にして24時間以上水分を気化させる方法なんです。
(金城)
複雑な製法のようですが、食品の風味は変わらないんですか?
(田辺)
そこが気になるところですね。実は、この技術の最大の特徴は色や味香りや栄養価の変化が少なく、作りたてのおいしさが味わえることなんです。またお湯を注ぐと数十秒で復元できる手軽さも特徴です。軽くて長期保存も可能なので災害用保存食や登山食、NASAの宇宙食に採用されてきました。最近は水で戻す「フリーズドライ納豆」や、そのまま食べる果物や野菜もあります。

(金城)
フリーズドライ納豆ですか!どんな味か試してみたいですね。このフリーズドライ製法、そもそも食品以外での利用もあったんですか?
(田辺)
日本でフリーズドライ製法が広まったのは医薬分野でした。食品への応用は、高度経済成長期の真っただ中の1960年代でした。最初の製品は調味料の乾燥品で、この頃は市場経済の発展を背景に食品加工分野でも様々な技術革新が見られたんです。1970年頃には、カップ麺の具材とスープにフリーズドライ製法が用いられました。それが大きく影響し、業界は右肩上がりに成長していったんです。

(金城)
なるほど。カップ麺は根強い人気があるますよね。ちなみにどんな食品もフリーズドライ製法ができるんですか?
(田辺)
はい。基本的にはどんな食品でもフリーズドライにできるので種類はとても多いと思います。ご飯ものや麺類スープなどはもちろん宇宙食シリーズですとお好み焼きやグラタン、お餅やアイスクリームといろいろあります。
(金城)
そんなに種類があるんですね。最近はどんな新商品が出ているんですか?
(田辺)
そうですね、フリーズドライカレーが最近の注目かもしれませんよ?あるメーカーのカレーは「お湯を注いで10秒でできる」がキャッチフレーズで、今年3月から店頭販売が始まりました。また、他のメーカーが今年2月に発売したカレーは、付属の容器にブロック状のカレーを入れて熱湯をかけて30秒間混ぜるだけで、濃厚で香り豊かなカレーができるそうです。
(金城)
カレーも、風味はそのままに、手軽にいただけるんでしょうね。ここまで伺うと、フリーズドライ食品は今後も人気を集めそうですね。ちなみにどの程度の市場規模なんでしょうか?
(田辺)
はい。生産量や生産額といった公式な統計はないのですが、工場出荷ベースで1000億円程度の市場規模と推測されています。近年は災害用保存食としての注目度も高く、今後もその種類や販売数は増えるかもしれません。
(金城)
私もこれからはフリーズドライ食品に注目してみます。ありがとうございました。

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