くらしと経済 〜2012年放送

11月16日(金)東京以外で初出店する海外ブランド その背景は?

(金城)
こんにちは。金城わか菜です。
近年、海外ブランドが初めて日本に出店する際、敢えて東京以外の場所を選んでくる傾向が見られます。
その背景についてお話を野村證券那覇支店支店長の田辺稔さんに伺います。
よろしくお願いします。

(田辺)よろしくお願いします。

(金城)
早速ですが、海外ブランドが日本に初めて上陸する際に、敢えて東京以外を選んでくるというのは気になるところですよね。

(田辺)
実際、人気イタリアのバッグのブランドがつくった新ブランドが、今年8月、日本1号店をオープンしたのは福岡市でした。
採算ラインを月商600万円とし、これを達成できるよう最低でも
人口145万人程度の都市をと考えた結果、人口146万人で、衣類などの年間販売額1,900億円という福岡市を選んだということです。

(金城)
なるほど。人口が多ければいいというものでもないようですね。

(田辺)
他にも、米国の有名女優などにも人気のチョコレート店は、20社以上の日本企業から東京・銀座などへの出店の誘いがありましたが、「成熟した消費者、舌の肥えた消費者が多い」という理由から京都を日本1号店の場所として選びました。

(金城)
確か、大阪にも、今年「北欧の100円ショップ」と言われる人気雑貨ブランドがオープンしましたよね。大賑わいだったという話を聞きましたが、そちらも場所を大阪にする理由があったんでしょうか。

(田辺)
このブランドの経営者は、大阪を選んだ理由として「関西な人はカラフルなものが好きだと聞いたことがある」「東京はマーケットが巨大で、毎日多くの店舗がオープンしているので、その中で埋もれてしまう」といったことを上げています。

(金城)
なるほど。東京は人口も多く、既に有名ブランドが数多く集中していますからね。

(田辺)
また、すべてに共通するのは、「街がコンパクトで注目されやすい・口コミなどでより濃い情報が発信される」ということです。こちらに、主な海外ブランドの1号店の場所をまとめたのでご覧ください。

(金城)
米国だけでなく、北欧のブランドも多いですね。何か、北欧企業の強みというものがあるのでしょうか。

(田辺)
北欧ブランドは自国の市場が小さいことから世界の市場に目を向けています。また、自社流の経営や店舗運営を押しつけるのではなく、進出する相手国の市場を綿密に調査し、相手国に合わせていっているんです。
そのため、2006年に日本に初進出したスウェーデンの世界的家具ブランドは、現在、日本全国で7店舗にも拡大しています。

(金城)
確か、その家具ブランドの店舗は、店内が迷路のようになっていると聞いたことがあります。
(田辺)
そうなんです。迷路のような店内で、歩いているうちに、新しい部屋のイメージや「こういう部屋にしたかった」という無意識の願望を刺激するように綿密に考え抜かれた方法だそうです。
インテリア雑貨なども充実していて、日本にない色遣いやデザインが魅力です。

(金城)
そうなると、大阪に登場した、デンマークの雑貨ブランドもつい手に取りたくなるような小物が多いのではないでしょうか。

(田辺)
そうですね。この雑貨ブランドも家具ブランドを参考に店内を迷路式にして、様々な発見ができるショッピングを追求しているようです。
実際、一見、何に使うかわからないような小物でも、安くて品質がよく、デザイン性が高ければ買って行くというお客さんも多いようです。

(金城)
店舗を東京に出すか、東京以外に出すかをいうことももちろん重要ですが、お店自体が魅力あるつくりになっているか、商品に魅力があるかどうかも大切なようですね。
本日はありがとうございました。

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