くらしと経済 〜2012年放送

12月14日(金)あなたは大丈夫?気をつけたい日本語・漢字の用法

(金城)
こんにちは。金城わか菜です。
近年、日本人の日本語能力が「低下している」と言われています。
今回は、日本語の現状について話を野村證券那覇支店支店長の田辺稔さんに伺います。

(田辺)よろしくお願いします。

(金城)
早速ですが、日本語能力が「低下している」と言われている理由は何なのでしょうか。

(田辺)
携帯電話やパソコンの普及に関係があるでしょう。
実際、文化庁の調査によると、「漢字を正確に書く力が衰えた」「手で字を書くことが面倒臭いと感じる」といった回答が上がっています。

(金城)
なるほど。漢字の難しさを挙げる人が多いんですね。

(田辺)
そうですね。日本語を勉強している外国人が日本語を難しいと感じる理由に、やはり「漢字が覚えられない」ことを挙げる人が多くいます。

(金城)
日本語の難しさとして、よく言われるのが敬語の使い方ですよね。

(田辺)
そうですね。一見、敬語を使っているようで違和感のある言葉を使ってしまう人も少なくありません。例えば「商品はこちらでよろしかったでしょうか」というように、現在のことを過去形にして伝える表現です。


(金城)
ファミリーレストランやコンビニエンスストアなどの接客シーンで耳にします。

(田辺)
こうした言葉は、アルバイト店員が多いサービス業界でよく聞かれることからバイト敬語とも呼ばれています。バイト敬語は、マスコミを通じて日本語の乱れや若者言葉の典型として注目をされています。

(金城)
日本語の乱れとしては、「ら抜き言葉」や「さ入れ言葉」がたびたび指摘されていますよね。

(田辺)
そうですね。食べられるを「食べれる」、さらに、どんな動詞にも「さ」を付け、「帰らさせてください」といった具体ですね。

(金城)
また、言葉を本来の意味とは違った遣い方をしている人もいるのではないのでしょうか。

(田辺)
はい。文化庁の調査によると、「にやける」という言葉は「なよなよしている」という意味で辞書にも載っていますが、8割近い人が「薄笑いを浮かべる」という意味で使っていることがわかっています。

(金城)
やはり、若い人ほど間違えた使い方をしているのでしょうか。

(田辺)
いえ、そうとも言えないようです。
「失笑する」という言葉に至っては、本来の意味である「こらえ切れず吹き出して笑う」と回答した人の割合は、30代以下の年代が8割前後と高くなっています。


(金城)
「今時の若者は言葉を知らない」ともいわれますが、そうとも限らないんですね。

(田辺)
逆に若者の現代的な話し言葉が広く浸透するケースもあります。
例えば、「すごい」という表現を使っているのは全体の48.8%。「1コ上」と使う人が過半数います。

(金城)
どちらもよく聞く表現ですね。
これほどいろいろな表現があることを考えると、日本の言語感覚は独特なのかもしれませんね。

(田辺)
日本語の乱れとは、そもそも規範とされる日本語と現代の日本語の食い違いを否定的に捉えた言葉です。また、専門家の間では、「言語は変化するもの」という意見も多くみられますので、新しい言葉づかいは単に耳慣れない言葉だからとも考えられるわけです。

(金城)
新しい遣い方が必ずしも間違っているというわけではないのですね。とはいえ、TPOに応じて、適切な言葉を使い分けたいですね。

ありがとうございました。

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