くらしと経済 〜2016年放送

11月25日(金)電池から新幹線まで!「マグネシウム」の時代、到来か?

登川
皆さん、こんにちは。登川二奈です。
スマートフォンを長年利用していると電池がすぐ減るように感じる方もいるのではないでしょうか?
今日は新しく注目される電池について野村証券那覇支店支店長の井上剛さんにお話を伺います。宜しくお願いします。

井上
よろしくお願いします。

登川
早速ですがスマートフォンに使用されている電池にはどのようなものがありますか。

井上
はい、スマートフォンに使用されている電池は「リチウムイオン電池」と呼ばれるものです。
小型電子機器から家庭用帯電システム、電動アシスト自転車さらには、電気自動車など暮らしや産業の多くの場面で使われています。

登川
リチウムイオン電池ですか。
具体的にはどういった電池なんですか?

井上
小型で軽量な上、他のタイプの電池に比べて、同じ体積で取り出せるエネルギーが大きい電池です。

登川
凄く便利な電池なんですね。

井上
そうですね。しかし、最近はリチウムイオン電池も、取り出せる電気量、つまり容量を今以上に上げるのはもはや限界で、同サイズでもより容量が大きく長時間使える新しい電池、いわば「ポスト・リチウムイオン電池」の開発が急務になっているんです。

登川
ポスト・リチウムイオン電池ですか。何か候補はありますか。

井上
はい。リチウムの変わりにマグネシウムを使った蓄電池が考えられます。
今年1月、「埼玉県産業技術総合センター」が室温で動作できて、繰り返し充電しても劣化しにくいマグネシウム蓄電池の開発に成功したと発表しました。
電池のマイナス極にマグネシウムを使用しプラス極には「酸化バナジウム」という物質に「硫黄」を加えてより安定的に電子のやり取りできる新たな素材を開発したということです。
同センターによるリチウムイオン電池の2倍以上の容量が得られる上に、大きさも同容量のリチウムイオン電池に比べて半分程度にできるということです。

登川
電池の進歩で小型電子機器だけでなく、電気自動車などの市場もこれからますます拡大しそうですね。

井上
はい、さらにリチウムは希少価値が高く製造コストがかさむという大きな問題を抱えていましたがマグネシウムは資源量が豊富なため調達費用もリチウムの25分の1で済みますし、リチウムに比べて発火性も低いんです。

登川
そこまで実現できるマグネシウムという物質とはどういったものなのでしょうか?

井上
マグネシウムには栄養としてのマグネシウムと材料としてのマグネシウムがあります。
栄養としては海藻や落花生、イカ、玄米などに多く含まれ、エネルギー代謝、たんぱく質合成、血圧や体温の調整など重要な役割があります。
材料としてはアルミニウムなどを加えて合金として使われることが多く、軽量性と強靭性が求められる部分に採用されています。
最近の自動車や航空機、電車なども軽量化による燃費性能向上が進んでいると聞きますが、マグネシウムもその一翼を担っているようです。

登川
電池や車両などマグネシウムの使われる範囲がどこまで広がるか今後注目したいですね。
それではここでセミナーのお知らせです。

井上
株式投資セミナー
12月6日 火曜日 13時~14時半
「今後の投資環境と参考銘柄について」
野村證券株式会社 投資情報部 田村氏

登川
井上さん、ありがとうございました。

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