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くらしと経済編集部

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変化する男性の美容意識「拡大する男性用スキンケア市場

小林
こんにちは。小林美沙希です。
皆さんは、普段スキンケアをしていますか?コロナ禍における日常の変化もあり、男性用のスキンケア市場が拡大してきているようです。
野村証券那覇支店支店長の宮里洋介さんに伺います。宜しくお願いします。

宮里
よろしくおねがいします。

変化する男性の美容意識「拡大する男性用スキンケア市場

小林
なぜ今男性用のスキンケア製品が注目を集めているのでしょうか?

変化する男性の美容意識「拡大する男性用スキンケア市場
変化する男性の美容意識「拡大する男性用スキンケア市場

宮里
理由としては、コロナ禍でマスクによる肌荒れやリモート会議で自分の顔を見る機会が増えたことなどがあるようです。今年一月に15歳から59歳の男性を対象に行われた調査によると、そのうちの若年層に当たる15歳から29歳の男性の65.1%が、「新型コロナウイルス感染拡大によって、美容に関する行動や考え方に変化があった」と回答しています。若年層の男性の意識変化を詳しく見てみると、74.4%がスキンケアへの関心が高まったと回答しており、次いで67.4%が「おうち美容」、いわゆる日々のスキンケアにかける時間が増えたと回答しています。

小林
生活様式の変化が、男性の美容意識にも影響を与えているんですね。この市場はどのくらい成長してきているのでしょうか。

変化する男性の美容意識「拡大する男性用スキンケア市場

宮里
日本の男性用化粧品市場は、この10年、徐々に拡大傾向にあります。
2011年の市場規模は995億円でしたが、2019年にはおよそ20%市場が拡大しています。
また、2022年には1237億円に成長すると予測され、市場の堅調な伸びが期待できます。中でも、洗顔クリームや化粧水といった、スキンケア製品の市場は特に伸びており、8年間でおよそ30%も拡大しています。このように市場が拡大すると、異業種からの参入も期待でき、市場の更なる拡大や多様化にも期待ができます。

小林
現在異業種が参入した例もあるのでしょうか。

変化する男性の美容意識「拡大する男性用スキンケア市場

宮里
はい。
例えば、神戸市の老舗酒造メーカーです。
この酒造メーカーは、日本酒の保湿効果に着目し、日本酒に含まれる保湿成分を配合した男性用化粧水を開発・販売しています。
この商品はドラッグストアやネット通販などで販売されており、男性でも気軽に手に取れる工夫がされています。その他にも、男性向けエステサロンや雑貨通販を手掛ける企業などが、男性向けスキンケア市場へ新たに参入しています。

小林
商品の多様化で、選択肢が広がることは嬉しいですね。梅雨が明けると本格的な夏となりますから、紫外線対策でスキンケアへの関心は一層高まりそうですね。

宮里
はい。紫外線指数の高い沖縄では、日焼けが引き起こす肌トラブルが予想されます。
沖縄には月桃やシークワーサー、また「くちゃ」と呼ばれる沖縄の海洋成分を含んだ粘土など、オーガニック化粧品の材料となる素材があり、これらを使用した男性用スキンケア商品がすでに展開されています。身近な沖縄の素材を使っていることから、男性でも親しみやすいのではないでしょうか。

小林
マスク生活はまだまだ続くと予想されますし、これから本格的な夏となり、男性用スキンケア商品はさらにニーズが高まりそうですね。
宮里さん、ありがとうございました。

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