沖縄 減少する新規感染者 医療まだまだ厳しく
新規感染者は減っているものの医療提供体制の回復には暫く時間がかかる事が予想され、まだ楽観できる状況ではありません。
感染者や病床の状況、収束に向けて鍵となるワクチン接種の現状を詳しく見ていきます。
12日までの4週間の新規感染者の数を見ると、先月26日以降は新規感染者は前の週の同じ曜日を下回り、減少傾向が続いています。
新規感染者を1週間の合計で見てみると、8月23日の週から0.74倍、0.65倍と推移しています。
県は1週間の新規感染者の合計が前の週の0.8倍のペースで推移すれば10月上旬頃に「まん延防止等重点措置」への移行を検討できるという見通しを示しました。
段階的に行動制限を解除し、大型商業施設の土日の営業再開、県が認証した飲食店で酒の提供を認めることも視野に入れています。
その一方で医療提供体制は大きく改善しているとは言えません。
入院患者の数は先月22日のピーク時に733人だったのが12日時点で603人、肺炎の症状があり酸素の投与も必要なケースがある中等症は559人に対し472人となっていて、いずれも減少幅は2割にも届いていません。
玉城知事も行動制限の段階的な解除について会見した際に「医療提供体制のひっ迫状況なども考慮する」と述べていて、新規感染者数が減ったからと言って楽観視する事はできません。
県は”段階的解除”に向けて、ワクチン接種の加速化が要となるとしています。
県のまとめでは1回目のワクチン接種を終えた人が先月末で50%を超えていて順調にいけば今月下旬で県民の半数がワクチンの2回の接種を完了する事になります。
県は10月末までに70%のワクチン接種完了を目標とし、20代と30代を対象にした「予約なしの優先接種」も先週から開始しました。
ただ、広域ワクチン接種センターを巡っては、予約が低調であることを理由に県が一部の日程の休止を決めるなど、今後も順調に進むかどうかは不透明な要素もあります。
新規感染者は減っているものの医療提供体制が回復するにはまだ時間を要し制限の解除はその先にあります。
週末から来週にかけては連休を控えていますが、気を緩めることなく感染対策しながら過ごすことが求められています。
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