半年に渡り休業していた那覇市のバーが営業再開へ 認証制度に”注文”も
緊急事態宣言の解除に伴い長きに渡った休業要請が終了し、県は飲食店の酒の提供について時短営業の条件付きで認める方針です。
飲食店は需要の回復に期待を寄せる一方、県の認証制度のメリットを大きくしてほしいという声も聞かれます。
那覇市久茂地にあるバーステアラボラトリー。
去年9月にオープンしたものの、この1年間時短や休業が要請されるたびに店を閉めていました。
来月1日から半年ぶりに営業を再開させますが、客が満足できるサービスが提供できるか不安も感じています。
Bar stir laboratory・西崎宏幸オーナー
「私たちは空間を提供している職業なので、せかせかじゃないですけど、早く早く飲んで飲んでみたいになっちゃうと、お店のバーの存在意味ってないのかなってちょっと思ってしまう。1週間、2週間は枠内で営業してみて、反省踏まえてその後、営業を続けるのか休業に入るのかという判断になると思います」
感染防止対策を徹底している店舗として県が認める認証制度。
店内の喚起や客の検温、アクリル板の設置など17項目の基準を満たした場合ステッカーが交付されます。
バーステアラボラトリーは8月中旬に交付を受けました。
Bar stir laboratory・西崎宏幸オーナー
「認証ステッカーを貼っていることによって、初めていらっしゃるお客様に信頼される意味をなすステッカーになるのであればというところで申請しました」
緊急事態宣言が解除される一方、県は飲食店の制限は段階的に緩和する必要があるとして、酒の提供を認めた上で営業時間の短縮を要請します。
認証を受けた店舗は酒類の提供は夜8時まで、営業時間は夜9時まで。
認証を受けていない店舗は酒類の提供は夜7時まで、営業時間は夜8時までとしていて、その差は1時間です。
西崎オーナーは認証を得るためにコストをかけたことを踏まえ、認証店が受ける恩恵を大きくしてほしいと望んでいます。
Bar stir laboratory・西崎宏幸オーナー
「1時間だと正直あまり大差ないというか、すごい言い方が難しいんですけど、認証店だからこそ酒類提供もできてなおかつ、21時とか22時、ある程度の時間まで猶予というか、枠をちょっと広げてほしいなというのが正直な意見です」
県内で対象となる店舗は約1万2千店とされますが、これまでに申請があったのは6000店余り。認証を受けたのは5038店舗に留まっています。
新型コロナの影響でかつてない苦境に立つ飲食業。
酒の提供が可能となることで需要の回復に期待する一方再び感染が拡大しないか不安を抱えた中での再出発です。
Bar stir laboratory・西崎宏幸オーナー
「与えられた枠の中で、自分たちが何ができるのかなというのを模索しながらより良い方向にお店を営業していく方が一番良いことなのかなと思います」
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