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振り返る第5波 そこから見る第6波への備え

9月26日以降1日の感染者数は100人を下回り続け、県内の感染状況は収束した状態にありますが、専門家は冬にかけて再び感染が拡大する懸念があると警鐘を鳴らしています。第5波を踏まえ第6波への備えを考えます。

デルタ株が猛威をふるい家庭内、若年層の感染爆発を起こし、1日あたりの新規感染者数が8月下旬に過去最多の809人となるなど、爆発的な感染拡大を見せた流行の第5波。

群星沖縄臨床センター所長の徳田安春医師はワクチン接種が進む中、感染して入院する患者の年齢層がこれまでの波とは異なっていたと分析します。

群星沖縄臨床センター徳田安春所長「ワクチン接種がある程度進む途中でおこったという特徴がありまして入院する患者の年齢層が今までの波と異なっていました。」

今年6月に感染力が強いデルタ株が県内で初めて確認されて以降置き換わりが進み、7月の下旬から感染者が急増しました。日曜日を起点にして8月15日からの1週間の新規感染者数の合計は4634人を記録し、翌週からは次第に減少傾向に転じていきます。

感染者数の推移とワクチンの接種率を対比させると、感染者が急増している8月のはじめ高齢者で72パーセント一般で18、9パーセントが2回目の接種を終えていました。感染者が減少に転じた8月下旬には高齢者83パーセント、一般は32、3パーセントまで接種が進みました。

実際、感染者の年代別の割合は高齢者が減少したのに対し、10代、10歳未満の未成年の感染者数が増加したのも、第5波の特徴です。

徳田医師「実はですね私は最大の要因は季節性だとみています。実は4か月周期で波のピークが来ることが去年からずっと続いていますね。」

徳田医師は周期的に感染の波がきて流行が起こることを指摘した上で、ワクチンの効果については次のように指摘します。

「もちろんワクチン接種の効果もあります。ワクチンは感染そのものを抑えるものではなく重症化を抑える。入院する人を入院しないで済む。こういう効果があるのでそれは非常に良い効果なんですけど、そのものを抑えることは難しい。」

緊急事態宣言が解除され、県内の感染状況は改善傾向にある中、13日時点で県全体の2回の接種率は57・6パーセントとなっています。

徳田医師は冬には次の感染の波は来ると予測した上で、第五波で経験した医療崩壊を起こさないために学校や職場での定期的な検査が有効と話します。

「入院患者を一気に増やさないように抑え込むことが大事です。そのためには『with検査』、検査を徹底的に行うこういう取り組みが社会的に必要と思います。

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