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軽石で辺野古工事も一時中断 フェリー運航に支障の運天港では除去作業が難航

県内各地の海岸や港に軽石が漂着している問題で、普天間基地の移設に向けた埋め立てが進む名護市辺野古でも工事が一時中断されました。

フェリーの運航に支障が出ている今帰仁村の運天港では県が除去を試みていますが作業が難航しています。

▽仲宗根琢人記者
「キャンプ・シュワブでは陸上での作業が確認できます。しかし海上では軽石の影響でしょうか作業する船の動きは見られません」

沖縄防衛局によりますと、8日、大浦湾内に軽石が漂流しているのが確認されたため、土砂の陸揚げができず埋め立て工事を一時中断したということです。

防衛局は軽石が流れ込むのを防ぐ汚濁防止膜を設置するなどして対応していて、今後も軽石の状況をみながら工事を続けるとしています。

本島と伊是名島・伊平屋島を結ぶフェリーが運行する今帰仁村の運天港です。

▽フェリーの乗客
「(出港できるかどうかは)朝の9時とか8時にわかります。今週も帰れるかどうかが心配」
「日曜日に出て月曜日に帰って来る予定だったんですけど、軽石の影響で帰れなくて。(チケットは)朝6時からいて、取りました」

運天港では軽石が流れ込んだり、沖に流されたりを繰り返し、フェリーを運行するかどうかは当日の朝、港の状態を見て判断しなければならない状況が続いています。

こうした中、県と業者は先週末から運天港の軽石の除去に取り掛かりました。

▽作業の様子を見たフェリー乗客
「屋部土建(業者)の方々が一生懸命集めようとしていたんですよ。でも全然できなくて」

防波堤がない運天港では汚濁防止膜の設置や重機による除去作業が困難です。

このため網で軽石を囲い込み引き潮を利用して沖に押し戻すなど試行錯誤を繰り返しましたが、完全に除去はできませんでした。

一方、風向きや潮の流れによっては何もせずとも軽石がすべて沖に流される日もあり、県や業者は先が読めない状況に翻弄されています。

今月7日の日曜日に県内有数のマリンレジャースポット真栄田岬の海の中を撮影です。

海面を軽石が覆って太陽の光を遮断しサンゴの海が真っ暗になりました。

県によりますと軽石の影響でこれまでに県内でダイビングのキャンセルが73件確認されていて、観光への影響が拡大しないか懸念されています。

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