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漁業者の目の前で 事前通告なく米軍ヘリ訓練・北谷町沖

3月北谷町の沖合でアメリカ軍のヘリコプターが訓練を実施したことがわかり、漁業者からは「事前通告も無しに訓練をするのは大変遺憾だ」と抗議の声があがっています。

3月30日の夜、北谷町砂辺の沖合ではえ縄漁をしていた漁師が撮影したものです。緑と赤いランプを灯したヘリコプターが低空飛行で旋回したりホバリングしたりして、漁師は突然の出来事に恐怖を感じたといいます。

沖縄防衛局によりますと当時、嘉手納基地所属のHH60ヘリコプターが救難訓練を実施していたということです。

8日会見した北谷町漁業協同組合の座喜味盛康組合長は「事前通告も無しに訓練を実施したことは遺憾だ」と怒りの声をあげました。

座喜味盛康組合長「漁業者からはいったい何事かと近くで訓練がされているものだから漁をしている中で確かに恐怖というのは感じたと。人を救助する訓練の中でそれを危険と思わせた軍と国はどうしたものかと。」

嘉手納基地の沖合には0.48平方キロメートルの訓練水域が設定されていますが、今回の訓練が提供区域の中か外かは現時点でわかっていません。

アメリカ軍は沖縄防衛局に対し「当該区域が安全に実施できると判断された後に訓練は実施された」と説明しています。

座喜味組合長「どう考えてもその報告がないということ自体が危険な形にしめすおそれがありますので、軍との情報を北谷町また我々、海域を使う漁協組合にもして欲しいということは伝えています。」

アメリカ軍は先月も提供区域に含まれない名護湾でヘリコプターによる訓練を事前通告なしに実施し、県や名護市が中止を求めました。一方、政府は実弾射撃を伴わないアメリカ軍機の訓練であれば区域外で実施することは認められると容認する姿勢です。

はえ縄漁のすぐ側で行われた今回の訓練について北谷町の渡久地町長は。

渡久地政志北谷町長「(提供区域)内であろうが外であろうが内だとしても、そこで漁が行われておりますのでこれに対しては町民の安全が保てない。一歩間違えれば町民にも危害がある恐れがありましたのでこれに対しては遺憾である。」

北谷町では訓練の詳細を確認して抗議するかなど対応を検討していくことにしています。

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