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メタバースで魅力発信「バーチャル首里城」登場

仮想現実の空間に現れたのはバーチャル首里城です。いわゆる「メタバース」は観光の新たな姿を提案しています。これからの観光を支えることになるかもしれない技術を一足先に体験しました。

VRゴーグル「私はいま、首里城の正殿に来ています!」

インターネット上のメタバース空間に作られた「バーチャル首里城」。正殿まで続く石畳や朱色に彩られた赤瓦などかつての姿を忠実に再現しています。

開発したのはオンラインゲームの企画制作などを行うあしびカンパニーです。

あしびカンパニー佐橋直幸さん「コロナ禍になってから観光だったりとか外になかなかで歩けない状況になった時に、家にいながら安全に観光を楽しめる方法がないかってところでヴァーチャル沖縄の国際通りエリアを作りまして。」

新型コロナウイルスの影響で打撃を受けている観光業の回復の一助になればと去年4月にスタートさせたのが「バーチャル国際通り」です。

インターネットを通してどこからでもアクセスでき、去年10月にはバーチャル国際通りを舞台に「一万人のエイサー踊り隊」の2年ぶりの開催にこぎつけました。

佐橋直幸さん「3分の1ぐらいが海外の方だったんですね。実際に沖縄に来ないと体験できない伝統イベントとかこういった首里城もそうなんですけど離れていても沖縄の魅力を伝えられるっていうのもメタバースで展開する一番のメリットになっているかなって。」

そして今回新たにバーチャル化に取り組んだのが再建復興に向け動き始めた首里城です。精巧に作り上げられた空間では建造物の説明だけでなく歴史的背景を学んだり、琉球民謡を三線の音色で楽しんだりすることができます。

またメタバース空間ではこんな楽しみ方も!

「守礼門をくぐってみます、すごいそのままの風景だ。根間ういちゃんだ、こんにちは!「ハイタイ、根間ういやいびん!楽しんでくれたら嬉しいな~。」

遠く離れた人とメタバース空間で待ち合わせたり会話を楽しむことができ、旅行が難しい状況でも友人と一緒に観光している気分が味わえます。

より多くの人に楽しんでもらいたいとパソコンやスマートフォンからも簡単にアクセスできるようにしました。

佐橋直幸さん「メタバース上でただ建物を見て回るだけじゃなくて歴史を学びながら文化に触れて、首里城を一緒に楽しんでいただいて、首里城の復興への思いみたいなものも繋いでいければと思っています。」

また国際通り商店街と連携し、旅行中お土産を買って帰るようにバーチャル空間内で県産品を購入できるんです。

「メタバースを体験するだけじゃなくて沖縄の県産品の魅力を伝えてそこを商品の購入に繋げることで沖縄の観光業にとっての活性化に繋げたり。」

バーチャル首里城はあくまで入り口にすぎないと佐橋さんは期待を込めます。

「メタバース上で展開してそこで完結してしまうっていうのは私たちも望んではいなくて、やっぱり旅前に一度体験してより沖縄の魅力を知ってもらって、じゃあ実際に沖縄に行ってみたいというような思いを持ってリアルへの誘致に繋げられれば一番沖縄の観光業に貢献できるかなと。」

バーチャル首里城の公開は今月26日です。

あしびカンパニー佐和田優次郎さん「めちゃめちゃ緊張していますね。ユーザーさんがどう感じるかっていうのがまだ分からないので、でもできるだけのことはやったので絶対楽しいと思うので。」

仮想現実からリアルへ、沖縄の魅力を発信する新たな取り組みが始まっています。

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