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普天間基地周辺のPFAS汚染 防衛省は3年以上も事実確認できず

これまで火災訓練が繰り返されてきた普天間基地の消火訓練場では、その周辺の水から安全とされる値の576倍もの汚染物質・PFASが検出されていたことが2016年のアメリカ軍の調査でわかっています。

この問題が30日の参議院予算委員会で取り上げられ、防衛省は調査結果が明るみに出て3年以上が経つ今なお、その事実関係すら確認出来ていない事が浮き彫りとなりました。

沖縄テレビが開示請求で入手した県による普天間基地内への立ち入り調査を求める申請書。

これはアメリカ軍による調査で環境省の指針値の576倍にあたる汚染物質・PFASが検出されていたことを過去に地元紙の沖縄タイムスがスクープした事を受け、3年前に沖縄県が沖縄防衛局を経由してアメリカ軍に申請しました。

つまり防衛省は3年前にはこの事実を把握していたはずでしたが、30日の参議院予算委員会で担当者は次のように答弁しました。

「報道を受けましてアメリカ側に問い合わせをしているところでございます」

立憲民主党の有田芳生議員が、「沖縄では健康への影響を知るため血液検査を求める声が高まっている」として政府の見解を質したのに対し、岸田首相は「政府として何が出来るのか検討したい」とした上で次のように述べました。

▽岸田首相
「県民の皆さんに対する説明責任はしっかり果たすことによって不安解消に向けて努力を政府としてもしなければならない」

県による普天間基地への立ち入り調査は3年が経つ今も実現しておらず、一日も早い汚染源の特定と政府による具体的な対策が求められています。

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