PFAS血中濃度の大規模調査始まる
県内の河川や水道水から人体に有害な有機フッ素化合物・PFASが検出されている問題で住民の血液にどれくらいPFASが含まれているのか調べる大規模な調査が始まりました。
水道水から有害物質・PFASが検出されている北谷浄水場のある北谷町から始まった調査にはおよそ60人の住民が参加し、医師の問診の後それぞれ採血しました。
調査には京都大学が協力し、住民の血液にPFASがどの程度の濃度で含まれているかを調べます。
調査を始めたのは「PFAS汚染から市民の生命を守る連絡会」でPFASが及ぼす健康への影響を調べるためこれまで国や県に住民の血液検査を求めてきましたが「基準値がない」などと聞き入れられなかったため独自の調査に乗り出しました。
伊波義安共同代表「測定しないと健康への影響もわからないですから、私たちはその壁を乗り越えるためにしょうがないから自前でやってみようじゃないかと。」
北谷町では希望者が多くPFASに対する住民の関心の高さが伺えました。
参加者「子どもたちのことも将来にわたっていろんな心配があるんですね。そういうことについて現実がどうなっているのかを確認するということがまず大事だと思いまして。」
「PFASが蓄積どのようにされているのか、どういう現象が起きているのかということは知りたい。怖さがあるものですから。」
「本当だったら政府がやって安心させてほしいという思いが強いんですけど、それでも待ってはくれないので、市民で動いてやるという取り組み。本当にありがたい。」
視察した渡久地町長は今回集められたデータは科学的な根拠になるとした上で、次のように述べました。
渡久地政志北谷町長「まず大前提には国がやっていただきたいというのが大前提なんですね。しかし町民はやはり不安がありますので、何ができるかを市町村なりにも考えないといけないと思っているところです。」
住民の採血は26日、大宜味村でも実施されました。
宜野湾市や金武町など河川などからPFASが検出されている5つの市や町と、河川や水道水からもPFASが検出されていない大宜味村の血中濃度を比較することにしています。
調査の対象は6市町村で合わせて350人から400人となり、今後京都大学などが分析を進め結果は8月下旬から9月にかけて判明する見通しです。
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