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くるぶし程度から一気に胸の高さまで「ター滝」増水64人孤立1人死亡 

6日大宜味村にあるター滝が大雨で川が増水し64人が取り残され、1人が川に流され死亡する事故がありました。ター滝では過去にも同様の事故が起きていて山間部での川のレジャーにはどのような危険が潜んでいるのでしょうか。

6日午後3時半頃、大宜味村の平南川上流にあるター滝で局地的な大雨により川が増水し、川登りをしていた64人が取り残されました。このうち東京都から友人と観光で訪れていた25歳の女性が流されその後死亡が確認されました。

ター滝では過去にも急な増水で人々が取り残される事故が起きています。このため今回大雨になると判断した地元の観光協会では2人のスタッフが川や滝に残っている客に声掛けや避難誘導に向かうとともに消防に応援を要請しました。

大宜味村観光協会の担当者「6日も目視では雨が降っていない状況だったんですけれども、雨雲レーダーによってこのあと大雨が降るだろうという予測がつきましたので、14時54分頃にター滝駐車場を閉鎖してスタッフ2人が上流へ向かった。」

ター滝や平南川が増水すると場所によっては、くるぶしほどだった水位がほんの1~2分で胸の高さまで一気に上昇するということです。この日、大宜味村はどのような天候だったのでしょうか。

沖縄気象台予報課野嵩樹主任予報官「午後は積乱雲が発生・発達し局地的に大雨となっています。」

雨雲レーダーでは午後2時頃から本島北部に雨雲が発生し、午後3時から午後5時にかけて急発達、局地的に非常に激しい雨が降っていたことが分かります。

野嵩樹主任予報官「15時には15ミリ程度、16時になると70ミリ程度の解析雨量が観測されています。」

突如降った1時間に70ミリもの非常に激しい雨が、川の急激な増水を招きました。山間部での川のレジャーでは上流についても注意深く天候をチェックする必要があります。

野嵩樹主任予報官「川は自分のいる場所で現在雨が降っていなくても、上流で降った雨で急に増水することがあります。雨が降っていなくても雷が聞こえたり川に異変を感じたりしたら、すぐに水辺から離れるようにしてください。」

ター滝では8日から閉鎖していた駐車場を開放しました。事故の再発防止のため大宜味村観光協会では客が川や滝に入る前には必ずスタッフが注意を呼びかけています。

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