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ひめゆり平和祈念資料館に沖縄平和賞 開館33年歩み続ける平和の砦

沖縄戦の実相と平和の尊さを国の内外に発信してきたひめゆり平和祈念資料館に沖縄平和賞が贈られることが決まりました。

沖縄平和賞は2年に一度、アジア・太平洋地域の平和活動に貢献した国の内外の個人や団体を顕彰するものです。

受賞が決まったひめゆり平和祈念資料館は、旧日本軍の看護要員として沖縄戦に動員された元ひめゆり学徒が自らの戦争体験を通して、戦争の愚かさや恐ろしさ、命の尊さを訴え続けてきました。

ひめゆり平和祈念資料館・普天間朝佳館長
「このままでは、戦争のことが忘れられてしまう。無残に亡くなっていった学友のことがなかったことになってしまうことを考えるようになって、沖縄戦の実相を伝える平和資料館をつくろうと思って決意して資料館ができた。」

「悲惨な場面が思い出されるたびに学友のことを話すシーンになると、辛くて涙が込み上げて来たり、語れなくなった開館の頃はそういう時期もあった。」

開館から33年で2300万人あまりが訪れていて、選考委員会は受賞理由について、県民のみならず県外からの修学旅行をはじめ若い世代への平和教育に貢献してきたことは平和賞の理念に合致するとしています。

体験者の高齢化で次世代への継承が課題となるなか資料館では証言映像のアーカイブや説明員の育成のほか、展示内容の多言語化にも努めています。

普天間朝佳館長
「継承する私たちの役割は、どのようにしたら次の新しい世代にきちんと伝わるんだろうかと色々と試行錯誤したり、工夫したりすることが大事だと思っている。」

普天間館長は、元学徒たちから託された思いを胸に刻み平和の大切さ命の尊さを発信し続けていくと力強く決意を示していました。

沖縄平和賞の授賞式は10月28日に開かれます。

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