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海水温上昇で沖縄周辺のサンゴ死滅 専門家が危機感

石垣島や宮古島周辺の海でサンゴの白化現象が深刻化しています。
沖縄気象台によりますと先島諸島周辺の海の海水温が過去40年間で最も高くなっていて、専門家は危機感を募らせています。

先月、石垣島の海で撮影された白化が進むサンゴ礁の映像です。

サンゴの保全活動を続ける大堀則子さんは7月下旬からサンゴの白化現象が急速に進んだといいます。

▽わくわくサンゴ石垣島・大堀則子さん
「石垣島の北西部の海は、米原海岸では8割くらいサンゴが白化している状況です」

サンゴの白化を引き起こす要因の一つが海水温の高さとされ、沖縄気象台によりますと先島諸島周辺海域の先月の平均海面水温は30.1℃と、解析を始めたこの40年間で最も高くなっています。

先島諸島では2016年にも海水温の上昇によって石垣島と西表島の間に広がる国内最大のサンゴ礁の海「石西礁湖」で全体の5割以上のサンゴが死滅しました。

県サンゴ礁保全推進協議会の中野義勝会長は「2016年以降少しずつ回復していたサンゴが今回の白化で再び死滅してしまえばサンゴの減少に歯止めがかからなくなる」と危機感を募らせています。

▽県サンゴ礁保全推進協議会・中野義勝会長
「やっぱり白化は終わっていないんだと。2016年から回復したと言って喜んでいる場合じゃない。サンゴ礁全体を考えたときの劣化はとどまるところなく進行している。地球環境変動をどう食い止めるかにかかっています」

サンゴの白化は沖縄本島周辺でも確認されていて、中野会長は海の生態系を支えるサンゴを保全するために地球温暖化を食い止める重要性を改めて訴えました。

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