選挙中にSNSではびこるデマ・誹謗中傷
先日の沖縄県知事選挙で各候補者は若者などの支持を集めようとSNSでの取り組みも強化しました。
その一方で問題となったのがSNS上で飛び交う誹謗中傷やデマです。
根拠が不明確な情報や特定の人・団体を侮蔑するような表現がなぜはびこるのか、識者に聞きました。
▽専修大学・山田健太教授
「豊かで自由な表現行為がSNS上も含めてネット上できることはとてもいいことで、しかもリアル社会に比べてよりその表現の幅が広がっているということについては大事にする必要があると思います」
SNSの重要性を指摘するのは専修大学で言論法などを研究する山田健太教授です。
先日行われた県知事選挙では各候補者がこれまで以上にSNSを活用し、広く県民に訴えてきました。
玉城知事は現職の知名度を生かして自らの出自や人柄をアピール。
佐喜真氏の動画をみせる佐喜真さんは親子の絆を描いたドラマ自立ての動画で選挙への思いを伝えました。
また下地さんは若い世代への訴えを強化する為にコミカルな演出で自身の訴えをSNSに掲載しました。
一方で、選挙期間中にはSNS上で多くの誹謗中傷やデマも飛び交いました。
「統一教会と深くつながるサキマ淳候補を当選させたら、沖縄県自体がカルトの広告塔にされてしまう」
「フランス軍が警告していた沖縄の中国スパイは玉城デニーで確定。フランスの報告書が危惧していた通りの展開が沖縄県知事選で発生している」
こうした現状について山田教授は応援している候補者を当選させたいあまり情報を発信する人の自制が弱くなっていると指摘します。
▽専修大学・山田健太教授
「最近選挙ヘイトという言葉が生まれています。いわゆる選挙期間中はヘイトスピーチが自由にできるんだっていう思い違いです。選挙候補者を応援する、いわゆるSNSも含めた表現行為についても自由なんだと思って歯止めない表現を使うということが起きると。或いはいき過ぎた自由の表現行為が蔓延する、そういう事態が今起こっている」
選挙ではポスターの掲載やビラ配りなど公職選挙法に基づき候補者の表現に制限がかかります。
一方、インターネット上も当選させない目的で候補者に関して虚偽の情報を流したり事実を歪めて公にした場合は処罰の対象になることがあります。
今回の県知事選挙に関して大阪の市議がツイッターに投稿した内容が物議を醸しました。
「沖縄を中国の属国にしたいデニー候補。ウイグル・モンゴル・チベットのように日本民族も強制収容所に入れられ民族浄化(虐殺)されます」
議員は自身のツイッターで「私のツイートは事実に基づく合理的な意見であり、フェアなコメントです」と主張していますが、「投稿内容は事実ではなく不法かつ悪質な選挙妨害」だとして市民団体に刑事告発されています。
▽専修大学・山田健太教授
「政治家がヘイトスピーチを後押しするような言動を、リアル社会あるいはネット上にそういう書き込みをする。勇ましいことを書き込みをするということが、一般市民がやっていいんだ、あそこまではいいんだ、彼らがやっていいるのなら、もっとやってもいいんじゃないかというような状況を生み出している。そういうようなヘイトをよりしてもいいんだというような気安さの雰囲気を醸し出してるというのが非常に大きな問題」
どこまで表現の自由や言論の自由は許容されるのか。
山田教授は次のように説明します。
▽専修大学・山田健太教授
「リアル社会とネット上の表現の自由に差はありません。リアル社会で例えば相手に向かって喋れないようなこと、口汚い罵りは、ネット上でも言っちゃいけないという、そういうことだと思います」
玉石混交の情報が溢れるインターネット。
自身の思いを伝えることは大切ですが、その一言が誹謗中傷につながり相手を傷つけることにならないかを考えることや、真偽がわからず根拠が不明確な情報を疑う思考を持つことが求められています。
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