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米中の緊張を背景に 日米の基地共同使用は今後増える

与那国島で行われた今回の統合演習の狙いについて国際政治に詳しい識者に聞きました。

▽沖縄国際大学・野添文彬准教授
「アメリカが台湾に非常に近い与那国を使いたいという気持ちがあった。それが近年台湾有事の危険性が叫ばれたり、米中の緊張が非常に高まったり、そういうタイミングでまさにこういう訓練をやった」

沖縄国際大学の野添准教授は台湾での統合演習は、国境の島における日米の連携をアピールし、台湾への軍事的な圧力を強める中国を抑止する狙いがあると解説します。

▽沖縄国際大学・野添文彬准教授
「米軍基地が無くてもそこを使うという事に意味がある。台湾侵攻に対抗していくという伝えるメッセージとしては大事。アメリカと中国の戦いだと思っているかもしれませんがアメリカは同盟国が一体になった戦力を考えていますので、(訓練は)これからもどんどん起こっていくのだろうと思います」

野添准教授は抑止力の重要性に言及する一方、外交努力による平和的な解決を模索することを惜しむことなく、また周辺で暮らす住民の保護に向けた取り組みを進めるべきだと強調しました。

▽沖縄国際大学・野添文彬准教授
「確かに訓練を行うことで抑止しようとするのは大事ですけど、他方で戦争が起こった時に住民をどう助けるのか守るのかということの議論は十分ではないと思う。戦争を避けるための外交努力をもっと重視していく必要がある。戦争になったと時に住民保護の問題をもう一回考えていくべきだと思う」

与那国町では弾道ミサイルが飛来することを想定した避難訓練が今月30日に実施されます。

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