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さよなら北国小学校 南の島の最北端の学校が閉校 

沖縄本島、最北端の学び舎国頭村の北国小学校が先週、132年の歴史に幕を下ろしました。閉校式には多くの卒業生が参加し別れを惜しみました。

国頭村立北国小学校外観国頭村宜名真にある北国小学校。その名の通り南の島の最も北にある小学校です。

「小学4年生の時に来たので2年と少しです。こっちが6年生の時の教室です。複式学級で1個下の子と二人だけで勉強してました。何も無いってことが違うくらいかなって思います、寂しい・・・。」

学び舎を眺めて歩くのは3年前に卒業した高校1年生の武田小夏さん。

「森になってるんですけどあそこにうっしーっていうヤギがいてあっちに伊平屋島とか見えてめっちゃいいところです、本当大好きです。休校だから建物はあるんですけど、どんどん寂れていったり、草がめっちゃ生えてたりとかして、中学校に行って帰ってこれる場所がないっていうのがすごく寂しかったです。」

思い出の小学校もお別れの時が近づいていました。

閉校式実行委員会・新里一会長
「歴代校長の写真とか記念するような70周年記念事業とか、祖国復帰20周年、そういう記念する展示物が校長室にありますから、皆さんにご披露しようと思いまして展示コーナーを作ります。学校の名前は変わっているけどトータルの歴史は132年です。」

北国小学校は1890年(明治23年)、辺戸簡易小学校として辺戸に開校。戦後、現在の宜名真に移り沖縄本島最北端の学校となりました。

かつては全校児童が200人を超えていたこともありましたが時代の流れとともに児童の数は少なくなっていきました。

「おにいさん、おねえさんよろしくおねがいします。」

2019年には辺士名小学校に統合され休校状態が続いていましたが、来年3月をもって閉校されることになりました。

同窓会長・平良克己
「児童がいなくなって休校、閉校に至ったということ非常に残念ですね。沖縄県の人口そのものは増えたんですけど、やっぱり取り残されたところがあったのかなと、どうにかできなかったのかなと自分の母校ですので学校の名前をしっかり目に焼き付けてほしいと思います。」

閉校式閉校式当日を迎えました。(村内外から卒業生や関係者約120人が出席)

卒業生「休校の時点でいつかは来るだろうなと人数が少ないから、本当に兄弟みたいに過ごしたのでちょっと寂しい。」

「人が少ないから教育的には刺激がないから辺士名に統合されるということで、複雑な気持ちであるけど仕方ないんじゃないかという気持ち。」

これまでに1161人が卒業した北国小学校。武田小夏さんはその最後の卒業生です。

武田小夏さん
「最初の印象は本当に一人の学校ってあるんだっていうくらい、先生の数のほうが多くて、アットホームで皆で卓球したり、ここに400人とか300人とかいたことが想像できないくらい、静かだけど楽しい声が響いているような学校でした。」

「北国小学校が閉校してしまうのはすごい寂しいんですけど、皆さんの心の中でそれぞれの形の北国小学校というのは残っていくと思うので、それを願って、またこの場所が使っていただければとてもうれしいです。本当にありがとうございました。

南の島の最北端の小学校は132年の歴史に幕を下ろしました。

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