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静かな夜を帰せ 第4次嘉手納爆音訴訟始まる

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嘉手納基地の周辺で暮らす3万5000人余りがアメリカ軍機の夜間・早朝の飛行差し止めを求めた第4次嘉手納爆音訴訟の第1回口頭弁論が18日、那覇地方裁判所沖縄支部で始まりました。

第4次に及んだ嘉手納爆音訴訟。「静かな夜を返してほしい」切なる思いで集まった原告の数が全国の基地訴訟では最多の3万5000人以上に上ります。

訴えではアメリカ軍機の夜7時から翌朝7時までの飛行差し止めと騒音で深刻な被害を受けているとして1150億円の損害賠償を求め、また、爆音を放置し続けてきた国の責任も追及します。

新川秀清原告団長
「裁判所はこれまで3次に渡って爆音は違法だということを指摘しながら、それをじゃあ止める。そのことについてはなんら手を打ってこなかった。」

第一回口頭弁論では嘉手納町に住む福地光さんが住民を代表して意見を述べ、「夜間の騒音は子どもの睡眠や学習時間に影響を与えていて、日常生活が脅かされている」と訴えました。一方、国側は訴えの棄却を求めています。

嘉手納爆音訴訟が始まったのは1982年。この40年余り基地撤去が難しければせめて静かな夜をと裁判に加わる住民の数は増え続けてきました。しかし、いずれの裁判でも騒音の違法性が認められた一方、その原因である飛行の差し止めははねのけられてきました。

裁判では国によって騒音が放置されてきた現状も訴えるなどして司法を動かすために、住民は闘い続けます。

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