”違法な爆音"放置をやめよ 第4次嘉手納爆音訴訟 周辺住民の切実な訴え
嘉手納基地の周辺で暮らす3万5000人余りがアメリカ軍機の夜間・早朝の飛行差し止めを求めた第4次嘉手納爆音訴訟の第1回口頭弁論が19日に行われました。
第4次嘉手納爆音訴訟では原告の数が全国の基地訴訟では最多の3万5000人以上に上り、アメリカ軍機の夜7時から翌朝7時までの飛行差し止めと総額1150億円の損害賠償を求めています。
嘉手納爆音訴訟は40年前の1982年に始まり、第1次訴訟では騒音被害の違法性が認められましたが、原告団が強く訴えるアメリカ軍機の飛行差し止めについては運用に国の支配が及ばないとする「第3者行為論」により訴えが退けられました。
2000年には第2次訴訟、2011年には第3次訴訟を起こしましたが、いずれの判決も騒音被害の違法性を認め国に賠償を命じる一方で飛行差し止めは退けました。
今回は第3者行為論を打破するため、「日本政府がアメリカ軍に基地を提供し続けることで騒音被害の原因を放置している」と国の責任を強く追求しています。
▽新川秀清原告団長
「裁判所はこれまで3次に渡って爆音は違法だということを指摘しながら、それを止めるそのことについてはなんら手を打ってこなかった」
19日に那覇地裁沖縄支部で行われた第1回口頭弁論では嘉手納町に住む福地光さんが原告団を代表して意見陳述し「夜間の騒音が子どもの睡眠や学習に影響し日常生活が脅かされている」と訴えました。※福地の福のネは示
一方、国側は訴えの棄却を求めています。
最初の裁判から40年余り。違法な爆音に苦しめられる住民たちはこれまで以上に結束を強め闘い続けています。
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