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料理人も大絶賛! 開発に10年 黒くならないヘチマ誕生

料理人、大絶賛です!炒めものに、みそ汁。みずみずしくとろっとした食感が特徴の「へちま」。ゴーヤーと同じく沖縄料理に欠かせない島野菜ですが、このほど、新たな品種が誕生しへちまの消費拡大に期待が高まっています。

植草凛アナウンサー「糸満市にある県農業研究センターです。こちらでヘチマの新品種の開発に成功しました。早速行ってみます!」

県農業研究センターの主任研究員・長浜隆市さんです。収穫時を迎えた新品種のヘチマのを見せて貰いました!

長浜さん「こちらが新しく開発された新品種のヘチマです」Q名前はなんというんですか?「”美らヘチマ”です」

均一な太さできれいな円筒形のへちま。この美しい形が美らへちまの特徴なのでしょうか!?

長浜さん「1番大きな特徴は果肉が黒くならない」

黒くならない!?従来のへちまは切ったり、加熱調理すると黒く変色すること多いのですが・・。この美らへちまは熱を加えても果肉の色は白いままです。

長浜さん「黒くなる原因は酵素の働きによって黒くなるんですけど、りんごを切っておいておくと参加して黒くなるのと同じ原理でその酵素を作らない品種。」

変色の原因となる酵素を含まない美らへちま。へちまは路地栽培が多く形にバラつきがあったり、夏が収穫シーズンで年間を通じた出荷が課題だったため、もともとは農業用ハウスで安定した生産ができる品種を開発しようと2013年に試験研究をスタート。

その際、加熱時の変色についても改良を加え、去年、ついに「美らへちま」が誕生しました。

長浜さん「へちまが苦手なこどもや本土の方とか、へちまをあまり食べた事がない方でも独特の土臭さも軽減されて見た目も黒くなくてきれいなので食べるキッカケになりやすいと思います。」

およそ10年の開発期間を経て誕生した美らへちま。島野菜に精通している料理人はどう評価するのでしょうか・・!

70種類以上の豊富なメニューが人気の沖縄家庭料理の店「まんじゅまい」の店主・冨永實憲さんです。

冨永實憲さん「僕らはみそ炒めを中心に出しています。料理の出来上がりが黒っぽいからお客さんは何かおかしいなと。そのヘチマをすぐに捨てた事もある。」

これまで加熱した際の変色に悩まされたきたという冨永さん。そこで人気メニューのへちまのみそ炒めを特別に美らへちまを使って調理してもらいます。

冨永實憲さん「一級品だね。試しにやってみましょうね。ん~いい匂い。」

まずは皮をむいて輪切りに。

「料理するときには、バラの花じゃないけどあまり匂いはしない。」

早速匂いに変化を感じた富永さん。次は鍋を温め加熱調理開始!炒め始めておよそ1分・・・。

「まったく一緒だね。内容は全く一緒だけどグリーンが消えないというのが凄いね。おいしそうじゃないですか、色もね。」

島豆腐を加え、最後に味噌で味つけしたら美らへちまで作ったへちまのみそ炒めの完成です!

植草アナウンサー「青臭さが全く無くてほんのり甘みもあって、お味噌の味と合っています」

冨永實憲さん
「ノーベル賞よ。沖縄のノーベル賞よ」畑に戻るプロの料理人も大絶賛の美らへちま。見た目や味もさることながら農業用ハウスで冬から春の時期にも生産できるため、年間を通じた安定供給につながることが期待されています。」


長浜隆一さん「最終的には県外に出荷できるような野菜として、生産量を増やして認知度を上げたい」

さらに今後は粉末にしてポタージュにしたり・・。

いつでも食べられる冷凍食品の開発など加工技術の研究も進めながら、美らへちまが秘める新たな可能性を追求します!

長浜隆一さん「ネクストブレイク島野菜、ゴーヤーに次ぐ全国区になるような沖縄発の島野菜、そこが最終的な狙いです。」

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