公開日

数々の金字塔 空手・喜友名諒が現役引退 惜しむ声や労いの声続々

no image

東京オリンピックで初の金メダルを獲得するなど数々の金字塔を打ち立てた空手の喜友名諒選手が16日現役引退を発表しました。記憶にも記録にも残る偉業を成し遂げてきた空手家の軌跡を振り返ります。

空手発祥の地・沖縄の誇り喜友名諒が「引退」。

(Q現役の引退を発表された)「え、そうなんですか?もうちょっと現役を続けて欲しかったなという気持ちがあります。」「悲しい気持ちもあるけどお疲れ様でしたという感じです。」「次の後進を作ってほしいなと思います、期待しています。」

玉城知事「発祥の地である空手を世界に広く改めて知らしめたことについて、大きな金字塔を打ち立てていただいたと思います。」

喜友名選手の真髄は劉衛流の門を叩いた中学3年の時に交わした佐久本嗣男師匠との約束にあります。

(2021年8月)喜友名諒選手「目標は世界チャンピオンになることという事を先生に伝えて、そしたら毎日、365日稽古できるならついてきなさいと佐久本先生に伝えられました。」

そこから1日も休む事なく鍛錬を積み重ねてきた喜友名選手。技の「しなやかさ」を求めて琉球舞踊を取り入れるなど貪欲に高みを目指しました。

「(舞踊は)動きが柔らかい中にもダイナミックさがあるように見えるので。去年とはまた違うなという形を世界に見せたいと思います。」

その集大成の場となったのが2021年の東京オリンピック。演武を見せる一瞬の隙も見せない至高の演武で空手発祥の地・沖縄の誇りを世界に見せつけました。

喜友名諒選手「沖縄のこどたちにも夢を諦めず追いかけ続ければ達成できるというのを知ってもらえたかなと思います。」

世界選手権では前人未到の4連覇、日本選手権でも史上初の10連覇を果たした喜友名選手。まさに絶対王者として競技生活に幕を下ろしました。

出身地の沖縄市では現役引退を惜しむ声や労いの言葉が聞かれました。

「きょう新聞見て出ていたんだけどね、やっぱり寂しい思いがしますね。」「オリンピックのメダルも獲ったし、お疲れ様でした。」

(Q沖縄市にとってどんな存在?)「沖縄市にとっては本当に有名人じゃないですか、沖縄に元気をくれてありがとうございますと言いたいですね」

「もう神様に近いような感じの人じゃないですかねオリンピックのあの活躍を見たらすごかったですよね。とても誇りに思いますよもちろん。」

輝かしい功績に加え、子どもたちの指導にも力を入れたとして去年、喜友名選手を名誉市民とした桑江市長は。

桑江沖縄市長「喜友名諒さんが指導した子どもたちが世界へきっと羽ばたいて世界チャンピオンになるということになるだろうと期待しています。」

喜友名選手と共に団体形で何度も世界王者に輝いた金城新選手と上村拓也選手も同じく引退を発表しました。この3人に憧れていたのが浦添高校の空手部です。

浦添高校・空手道部員「3人でやっている団体形にすごく自分は小さい頃刺激を受けた記憶があるので、あの3人が一気に抜けるというのは悲しいなと思います。」

「選手として世界大会とかに出ることはなくなるんですけど世界レベルの形をいっぱい教えてほしいなと思います。」

県空手道連盟の平良慶孝会長は空手の道に終わりはないと話し3人にはこれからも空手道を追及してほしいと期待します。

県空手道連盟の平良慶孝会長「空手においては技に終期なしと、死をもってこれを終わりとする。沖縄の伝統技術を世界にアピールできるよう形のものを作り上げてほしいなと思います。」

世界に沖縄空手を体現した喜友名諒選手。多く人に与えた感動と興奮は色あせることはありません。3月17日に沖縄空手開館で会見し、引退を決意した理由などを説明することにしています。

あわせて読みたい記事 ヤンバルクイナ

あなたへおすすめ! クマノミ 小 クマノミ 大きい