ハブとマングースもともとの仲は? ライバル2紙が広告に込めたメッセージ
去年ある広告が話題になりました。こちらは琉球新報社の全面広告です。そしてこちらは同じ日の沖縄タイムス社の広告。2つで1つとなる、ハブとマングースの対話に込められたメッセージとは。
2022年5月19日、琉球新報社と沖縄タイムス社が掲載した広告「ハブとマングースの対話」。両紙合わせてひとつの作品となるものです。
マングースは世界各地で紛争が起きる現状に「また人間が、平和をむずかしくしている」と嘆き。ハブはすぐに敵対視する人間を憂い「いいかげん、仲良くしなよ人間どうし。」と語りかけます。
県内のライバル紙が手を取り合った広告にこめられたメッセージとは。
沖縄タイムス高良久美子営業局次長「もともとハブとマングースは敵対するものではなかったはずなんですが、人間の都合で沖縄ではおなじみのハブとマングース(の決闘)、という位置づけになっていますけれども本来はお互い仲良く、平和を問いかけていたような内容になっていたと思います。」
琉球新報東京支社広告グループ喜屋武淳平さん「偶然にも沖縄タイムスと琉球新報もライバル関係のある会社ではありますので、そういったちょっとした内に秘めるユーモアがあって。表向きには平和を追求するという志の考え方が色々なこと含めて面白い企画だなと。」
沖縄が本土に復帰した50年の節目の年に掲載された広告は大きな反響を呼び、生活者の視点から優れた広告を表彰するJAA広告賞の上位10作品に選ばれました。
喜屋武淳平さん「新聞の役割の中でもより役立てるような情報を広告として伝えられればいいなと思っています。」高良久美子営業局次長「今後ともタイアップできるような企画があれば一緒にやっていきたいなと思っています。」
マングース「ねぇねぇハブさん。最近また人間が、どこかで争いをはじめたとか。」ハブ「そういやマングースさん。昔はさ、おれたちもいがみ合って戦ったもんだ。」
いがみ合うよりも対話を大切にすることが平和への一歩だというメッセージは多くの人の心に届きました。
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