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長崎で調達し熊本で加工 各地の協力を得て首里城の「顔」となる木材を搬入

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3年後の完成を目指す首里城正殿。その顔ともいえる4本の向拝柱に使われる木材が先週熊本県から運ばれ、首里城の木材倉庫に搬入されました。

14日午前8時半ごろ、首里城の木材倉庫に到着したのは長さおよそ5.5メートル直径40センチのイヌマキの木材です。

首里城正殿の正面、4本の向拝柱に使用されることになっています。

向拝柱は鮮やかな漆塗りに金龍や瑞雲などが施された、まさに「正殿の顔」となる柱です。

国や県は30年前の復元でも使用されたイヌマキを探しましたが県内では見つからず、県から協力を求められた熊本市にある黄檗建設の黄檗賢二社長が、これまでの人脈を活かし長崎県でイヌマキの大木7本を見つけました。

▽黄檗建設・黄檗賢二社長
「熊本県で(首里城再建)プロジェクトの仕事ができ、それが一番嬉しい」

向拝柱として使うには大きさだけでなく強度や含水率などの基準を満たす必要があり、職人が加工したあと約1年かけて自然乾燥が行われました。

▽福井県出身の宮大工・山本信幸さん
「(木材は)素晴らしいと思う。前回の復元にも関わっていて、あの当時も向拝柱の4本を集めるのにかなり苦労した。正殿の顔となる唐玻風を支える正面の4本の柱になりますから一番見える場所です」

こうして丁寧に加工されたイヌマキの大木は地域の人々に見送られ今月10日に熊本を出発し、那覇に到着しました。

今回運ばれた7本のうち特に質の良いとされた4本が向拝柱として使われます。

”沖縄のシンボル”の再建は全国各地からの協力を得ながら一歩ずつ進められます。

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