南西シフトの大きな節目 陸自・石垣駐屯地が開設
与那国島、宮古島に続ききょう新たに陸上自衛隊石垣駐屯地が開設しました。
防衛の空白地帯を埋めるためとして政府が進めてきた南西シフトの大きな節目となりました。
石垣駐屯地には新たに編成された八重山警備隊のほか、地上から艦艇攻撃する地対艦ミサイルや、飛来物に対処する地対空ミサイルを運用する部隊など合わせて隊員570人、車両200台が配置されています。
16日午前、陸上自衛隊第15旅団長と駐屯地の司令が中山市長を訪ね、開設を報告しました。
▽陸上自衛隊第15旅団長・井土川一友陸将補
「石垣駐屯地に所在する各部隊編成を完結して、本日より各部隊、隊務運営を開始します」
▽石垣駐屯地司令・井上雄一朗一等陸佐
「これから島と島民の方を守るということで教育訓練に励んでいきたいと思います」
▽中山石垣市長
「奄美以南の南西諸島の防衛の形がこれで形が整ったのかなと思います」
自衛隊の配備は中国などに対する抑止力を高めると期待する声がある一方で、島が標的となりかつての沖縄戦のように戦場になると懸念する声も上がっています。
▽戦争体験者・山里節子さん
「吐き気を催す、私たちにとってそういう光景です。いかに平和な国を作る手段として望ましくない、一番望ましくない、間違った手段だということを気づいてもらいたい」
部隊が運用するミサイルや弾薬は18日にも運び込まれるとみられますが、市民や石垣市が求めていた住民説明会はこれらを終えた後の今月22日に開かれます。
▽玉城知事
「本来なら開設の前に住民に対する十分な説明、行政に対する計画の内容なども、あらかじめ説明をしておくのが筋ではないか」
玉城知事はこのように述べ、政府に対し不安に感じている住民への説明責任を果たすよう求めました。
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