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小4男児自殺 市の責任を問うた両親の訴えを裁判所が棄却 沖縄・豊見城市

8年前、豊見城市でいじめが原因が自殺した小学4年生の男子児童の両親が市などを相手に損害賠償を求めた裁判で、那覇地方裁判所は原告側の訴えを一部を除いて退ける判決を言い渡しました。

2015年、豊見城市の小学校で当時4年生だった男子児童が自殺し、市の教育委員会が設置した第三者委員会が児童の自殺はいじめが原因だったと結論付けました。

第三者委員会はいじめの発覚後に学校が適切に対処していれば自殺を防ぐことができたと学校側の対応を問題視していて、児童の両親は「学校全体でいじめを防止する義務を怠った」などと約7800万円の賠償を求めて裁判を起こしていました。

23日、那覇地方裁判所の福渡裕貴裁判長は「児童の担任らはいじめへの対応を怠っていなかった」などとする趣旨の判決を言い渡し、原告側の訴えを一部を除いて棄却しました。

判決後、児童の両親は弁護士を通して「どのような判決が出ようと息子がかえってくることはないし、息子を失った悲しみは変わらない。判決内容に関してはまだ言葉が出ません」とコメントしました。



判決を受けて豊見城市の徳本次人市長は「当市では事件を受けていじめ対策について万全を期しており、市部局も連携しながら市としてしっかり対応していきます」とコメントし、教育委員会の瀬長盛光教育長は「今後もいじめ対策を含めこどもの健全育成のために不断の努力を続けていきたいと思います」とコメントしました。

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