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悲劇二度と 強制集団死が起きた島で慰霊祭
78年前の沖縄戦で住民の強制集団死、いわゆる集団自決が起こった渡嘉敷島できょう4年ぶりとなる慰霊祭が執り行われ、住民や犠牲者の遺族が平和への祈りを捧げました。
1945年3月26日、アメリカ軍は沖縄本島に先立って慶良間諸島に上陸しました。
渡嘉敷島では山の中で追い詰められた住民が旧日本軍から配られた手榴弾を使ったり家族の首を縄で絞めたりして命を絶った強制集団死、いわゆる「集団自決」が起きました。
渡嘉敷村は特に犠牲の多かった3月28日を慰霊の日と定め毎年慰霊祭を執り行ってきましたが、新型コロナの影響で2020年から中止を余儀なくされてきました。
4年ぶりの慰霊祭となった28日、戦没者の名が刻まれた白玉之塔では遺族らが花を供え、島で暮らす小中学生が平和への想いを込めてつくった千羽鶴を手向けました。
▽中学生
「自分たちができることは何かと考えたときに鶴で平和を世界に繋げていこうという思いでつくりました」
▽孫と参列した女性
「渡嘉敷でもたくさんの人が戦争で亡くなったんだよと、孫を連れて。戦争は絶対やらないほうがいいんだよというのを、ここに刻まれている名前を見せて理解させたいなと思って」
▽5歳のときに集団自決から逃れた座間味昌茂さん
「78年の月日というのは随分長いなあと。平和より大事なものはありません」
参列した人たちは静かに手を合わせて戦没者の御霊を慰め、平和が続くように祈っていました。
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