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90歳トライアスリート! レジェンド鉄人の挑戦

先週開催された石垣島トライアスロン。スイム・バイク・ランの3種目で1000人余りが体力の限界に挑みました。
私たちが注目したのがトライアスリートのレジェンド、90歳の稲田弘選手です。石垣島の大会は誰もなしえたことがない大いなる記録への挑戦の始まりでした。

全国から海を越えてトライアスリートが集まった石垣島トライアスロン2023。

スイムスタートの号砲スイム1・5キロ、バイク40キロ、ラン10キロの3種目トータル51・5キロのレースに1088人が出場しました。

観客の入場は3年ぶり。泳ぎ終えた選手たちが続々とバイクのトランジットへと向かいます。

石垣島に初めて出場したのが大会最高齢の90歳、千葉県の稲田弘選手です。

沿道から「稲田さんファイト!」

スイムでは集団に飲み込まれ思いのほか体力を奪われました。

▽稲田弘選手
「とにかくね頭は殴られる、ゴーグルは外れるし、もう足引っ張られるし、まぁそれは僕も引っ張った。そういう状況だったので」

次は風の強い地元・房総半島で鍛えてきたバイクです。

稲田選手にとって石垣島の大会は誰も成し遂げたことがない大いなる記録への挑戦の始まりでした。

▽アナウンス
「トライアスロンの大会でも一番過酷と言われるアイアンマンレースの世界記録を持つレジェンド稲田弘選手です。(拍手で登壇)」

稲田選手がスイムを始めたのは60歳の頃。トライアスロンデビューしたのはなんと70歳になってからでした。

▽稲田弘さん
「年取って特にそう。この年になって出来るということがものすごく嬉しくてたまらんわけですね。楽しいというものではなくて嬉しいんですよ」

稲田選手は石垣島の4倍以上の距離となるハワイのアイアンマン世界選手権を86歳で完走。84歳で作った自身の世界記録を塗りかえました。

そして90歳となった今年、9月に開かれるフランス・ニースのアイアンマン選手権で新たな記録を打ち立てることを目指しています。

「同じ年齢で出る人いなくなっちゃったんですね。だから長く生きた人が勝ちと、とにかく一緒に長生きをして大会に臨んでいるとチャレンジしている。そういう現状ですね」

絶好のコンディションとなった大会、沿道からの声援が選手たちを後押しします。

レースは山本淳一選手が2時間7分15秒で4年ぶり2度目の優勝。女子のトップは2時間18分46秒で松本文佳選手が初優勝しました。

最後のランで一度足がつったという稲田選手。水で冷やし立ち直ると残り5キロを快走。そしてついに稲田選手の姿が・・・

最後は渾身のダッシュで駆け抜けた稲田選手。

タイム4時間43秒で見事フィニッシュしました。

▽稲田弘選手「ここでこういうレース出してもらえたというのは、この年になって出してもらえたのは本当よかった。今度は世界で初めて90歳台という枠を作って、それで世界選手権で挑戦したいなと」

石垣島で史上初となる90歳以上のエイジで表彰台に上がり、好スタートを切った稲田弘選手。

フランス・ニースのアイアンマン世界選手権(スイム3.8キロ、バイク180.2キロ、ラン42.195キロのトータル226キロ!)で再び世界記録を塗りかえます。

▽稲田弘選手
「いつまで生きられるか分からないけど、とにかく頑張れる間は頑張って、またこちらにお邪魔したい」

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