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PAC3配備 「何から何を守るためか考えて」

今回、PAC3ミサイル部隊は先島諸島の宮古島、石垣島、さらには与那国島にも初めて展開されています。

これは今月22日、浜田防衛大臣が「破壊措置準備命令」を出したことによるものですが、安全保障に詳しい沖縄国際大学の前泊博盛教授は国会や内閣での正式な議論がないまま命令が出されたことについてこう指摘します。

▽前泊博盛教授
「北朝鮮情勢はなぜ変わっていないのに、対応だけが激しくなるのかという。しかもこの破壊命令を出すということは、戦争に繋がりかねない。本来なら内閣そのものがしっかりと協議をした上で出さなければならない結論を軽々に出しすぎてるような気がしますね」

2012年と2016年にも自衛隊は同様に迎撃態勢を展開しましたが、いずれも「破壊措置」は行われていません。

今回、北朝鮮は発射予告をしておらず警戒が必要な期間は不明です。

さらに前泊教授はこう指摘します。

▽前泊博盛教授
「(PAC3)で果たして守れるかというと、実は今もう垂直に落ちてくるミサイルの時代ですね、スタンドオフにしても。そういうミサイルの時代には、実はこのPAC3は、パトリオットは有効ではないっていうことは誰もがわかってるんですね。ピストルの弾はピストルで撃てないもんです。絶対にありえません」

急速に自衛隊の南西シフトが進められそこにミサイル部隊が展開するー

何から何を守るためなのかその点にも目を向けるべきと前泊教授は指摘します。

▽前泊博盛教授
「(先島に自衛隊)基地がなければ攻撃の対象にならないのに、そこを標的を作って攻撃をしてくるからということでPAC3を置くことが展開されている印象を持ちます。PAC3を置いて守ってるのは何かという。住民を守るためのものではない。これは基地を守るための装備に過ぎないという、そのことも念頭に置いておいた方がいいかと思います」

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