夜空に突然現れた発光体 正体は中国ロケットの残骸か
10日夜、光を発する物体が突然夜空に現れ大きな話題となりました。専門家によりますと中国が打ち上げたロケットの残骸だった可能性があるということです。
▽撮影者
「なにあれヤバイ。撮ってる。隕石か?ウソ?追いかけよう!隕石しか考えられなく無い?」
こちらの映像は10日午後8時半ごろに那覇市で撮影されたものです。
筋状に尾を引いた光が、上空を移動していく様子が確認できます。
沖縄県内ではこの時間帯に同様の目撃情報が相次ぎOTVの投稿サービスアプリ「ビデオポスト」にも、那覇市をはじめ県内各地から多くの映像が寄せられました。
▽撮影者
「なんだこれはー!?これあやしいよー!」
▽撮影者・上江洲正直さん電話インタビュー
「最初は一番星が光っているような、細長い明るいものが見えたんですよ。それがだんだんだんだんゆっくり近付いてきたので、『なんじゃこりゃあ』って言って」
沖縄市で撮影した上江洲さんは光の筋の角度に注目していました。
▽撮影者・上江洲正直さん電話インタビュー
「どっちかというと隕石だと地球の引力で、地球の方に落ちていく角度だと思うんですけど、実際は飛んでいて真横に。引力に左右されずに飛んでいるような感じでしたね」
人工衛星や火球などを観測・調査している平塚市博物館・天文担当の藤井大地学芸員は、今回観測されたものは人工物であると説明します。
▽藤井学芸員
「通常の流れ星とは違って、人工天体が落下して光って見えたものだと思われます。天体が持っている軌道情報をもとに考えると、中国が2022年に打ち上げた長征3号B型というですね。ロケットの残骸だったと思われます」
光の筋が長く観測された事も、人工天体の特徴だといいます。
▽藤井学芸員
「これは人工衛星を運んだ後のロケットって、宇宙に漂い続けて地球の周りをずっと回ってるんですね。地球の空気の抵抗を受けて徐々に高度を下げていきます。横から地球の大気に接するように落下していきますので、非常に長く光る。光った経路が長く見られる傾向が多いです」
人工天体の殆どは大気圏で燃え尽きるか海に落下していて、今回は南太平洋の方向へと消えていったということです。
▽藤井学芸員
「時々このぐらいのサイズのロケットの残骸って地球に落ちてるんですよ。いま宇宙開発もだいぶ賑わっていますので、いろんな人工天体による、ロケットによる発光現象も見られると思います」
突如沖縄の夜空を照らした光を発する物体。多くの人が目撃し大きな話題を呼びました。
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