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政治の場から憩いの場へ 大宜味村の議事堂が図書室に

大宜味村で長年政治の場所として使われてきた場所が村民の憩いの場に変わりました。変わりたてほやほやの図書室はどのような空間になっているのでしょうか。

▽高良琉海子記者
「心地よい海風の吹く大宜味村に来ています。こちらが有形文化財に指定されている旧役場跡。そして、その隣にあるこの建物。村議会の議事堂として使用されてきましたが、今月から図書室として生まれ変わりました」

コンクリートづくりで趣があり県の有形文化財となっている旧大宜味村役場。

その隣りにあるのいが1983年から使われてきた村議会の議事堂です。

新しい村役場と議事堂が完成したことで面白い活用が始まりました。

▽大宜味村教育委員会・宮城光一さん
「(こっちが)議場ですね。新しい役場が今年の5月に開庁してそちらの方に議会も移ることになって、空いたこの建物をじゃあ図書室として使おうということで使わせてもらっています」

この場所は今年3月まで実際に議場として使われ、40年間に渡って大宜味村の進むべき方向などが決められてきました。

本を読んだり物を書いたりできるように生まれ変わった図書室には現在およそ6500冊が収蔵されています。

Q議場の雰囲気は敢えて残しているんですか?
「そうですね。できるだけ手を加えないでやろうかということで話しをして机や椅子なども残して、必要なものは持ってきてという感じで図書室は議場だけではなく議長が使っていた部屋も。大宜味村史を置いているところと、ここが芭蕉布に関するところ」

小説や絵本のコーナーには特に地域の人にとって懐かしい本が並びます。

実は本の多くは大宜味村にあった4つの小学校が統合された際に図書館で読まれていた本を引き取ったものです。

本を開くと、それぞれの小学校にあった図書館の印鑑が押されています。

きのうは役場の職員が本を探しに来る姿も見られました。

▽大宜味村役場職員
「仕事で必要な資料を借りに来ました。今日実は初めて来たんですけれども、ここは前議会の部屋だったんですが、初めて入って落ち着くところだなと思いました」

せっかくなので当時は座れなかった議場の椅子に腰掛けてもらいました。

「座り心地も悪くないです。ここで本を読んでいいんでしょうか。(いいらしいです)あーそうなんですか!」

議会の雰囲気とは打って変わりほっと一息がつける空間。

利用者からは喜びの声が上がっています。

▽大宜味村役場職員
「子どもがいるので、子どもと一緒に読みたい本を探しに来ようかなと思っています。堅苦しい感じなのかなって(思っていたけれど)、意外とアットホームな感じになっていてこんな図書館もありかなって」

大宜味村の図書室は住民以外の方も利用可能で、普段の図書館とは違った雰囲気の中で読書を楽しむことができます。

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