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何でも捕食し繁殖力が強く毒も分泌 脅威の外来カエル 沖縄・那覇港で捕獲

今月、那覇港の新港ふ頭の周辺で特定外来生物のオオヒキガエルが捕獲されました。

本島で確認されるのは2019年以来で、生息が広がれば生態系を破壊する恐れがあることから沖縄県はオオヒキガエルを目撃したらすぐに連絡するよう呼びかけています。

▽延総史記者
「オオヒキガエルは県外から運ばれてきたコンテナが並ぶ新港ふ頭のすぐそばで発見されました」

本来その地域には生息せず生態系への影響が指摘される特定外来生物・オオヒキガエル。

県によりますと今月10日、那覇港の新港ふ頭の周辺で県が定期的に実施していた外来生物の調査のさなか1匹が見つかりました。

オオヒキガエルはかつて南北大東と石垣島にサトウキビの害虫駆除の目的で持ち込まれました。

害虫のみならず口に入るものは何でも捕食する食性があるほか、毒を分泌することから別の生き物に襲われることもなく、繁殖力も強いため定着すれば生態系に大きな影響を及ぼします。

▽沖縄県環境部自然保護課・当真秀班長
「産卵とか卵が孵化しやすい環境は、やっぱり水たまりが必要とされていて、オオヒキガエルは少しの水たまりでも繁殖する。あと卵も数千から数万生むということで繁殖力も強い」

本島では2011年に浦添市牧港のアメリカ軍キャンプキンザーの中でオオヒキガエルが見つかり、県は3年間でおよそ700匹を駆除。

根絶した可能性が高いとしていますが、4年前にも今回と同じ那覇港新港ふ頭地区で1匹捕獲されています。

いずれも侵入経路は分かっていませんが県外から運ばれる資材に紛れ込んで来たとことも考えられます。

▽沖縄県環境部自然保護課・当真秀班長
今回たまたまかもしれないのですが那覇新港地区で続けて見つかっているというところで、資材にオオヒキガエルが紛れていないかというのをしっかり今後も監視していきたいと考えています」

オオヒキガエルは全長が8~15センチメートル程度で背中一面にイボがあるのが特徴。

毒を出すことから県は見つけた際には素手で触らず県や環境省に連絡するよう呼びかけています。

▽沖縄県環境部自然保護課・当真秀班長
「付近にまだいる可能性がありますので、オオヒキガエルの姿を目撃したり特徴ある鳴き声がありますので。県の自然保護課沖縄奄美自然環境事務所までご連絡いただければと思います」

2017年には世界自然遺産に登録された西表島で、今年5月には小浜島でも初めて見つかっていて、県や環境省はオオヒキガエルが石垣島や南北大東島以外の地域で繁殖していないか調査を続けています。

県自然保護課098ー866ー2243
沖縄奄美自然環境事務所098ー836ー6400

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