歯磨きできずトイレに流す水も足りない・・・　停電に断水　市民は疲弊

この台風の影響で県内では４日午後５時現在で約３万世帯が停電しています。
また断水が続いている市町村もあり生活への影響が長引いています。

沖縄電力によりますと午後５時現在で３万４０９０戸が停電しています。

▽登川二奈記者
「宜野湾市では停電に加えて断水も起きています。今朝も市役所前では非常用飲料水の提供が行われています」

断水を受けて宜野湾市では６千リットル分の非常用飲料水を用意しました。

▽利用者
「スーパーとかも回ってるんですけど、やっぱりお水が無くて大変です」
「１０年ぐらい断水しなかったような気がする。だから備えが全く無くてびっくりしました」

「きょう朝からまったく、３日間停電してその後、きょう朝からまったく出ない」

宜野湾市我如古に住む桑江美希さんの家族も断水に困り果てています。

▽桑江さん
「ポコポコきてるんですけど…もう少しですかね、まだですね。こっちが高台になっているんです。それで水圧が結構（引き上げに）時間がかかるみたいで・・」

水を購入したり公園で汲んだりするなどして対応していますが、家族６人分をまかなうには足りません。

Ｑ１日持たないですか？
「まったく、トイレがものすごく使うんですよ、３０リットルのポリタンクを貰ったんですけどもう半分もない」

トイレに流す水の勢いが足りずトイレットペーパーが詰まってしまうこともありました。

食器をラップで巻いて水を使わないようにしたり、ベランダで雨水を溜めて乗り切ろうとしていますが、台風６号が再び接近する中、一刻も早い断水の復旧を願っています。

▽桑江さん
「（断水は）初めてです、今までにない経験なのでちょっとびっくりしていますね。いちばん水が無いとやっぱり困りますね」

県によりますと今回の台風６号の接近により久米島と伊是名島を含む、県内５市町村で断水が発生しました。

中城村役場ではけさ緊急給水が行われました。

▽利用者
「南上原からきました。停電は１日半くらい。お水は使えたんですけど。停電は終わって、水が次に出なくなった感じ」

▽女の子
「きょうさ、起きた時、お母さんが断水してるって言ってびっくりしたからさ、水を見に行ったら本当に出なかった。だから困ったよ」

子どもたちと給水を受け取りに来た新城千晶さんです。

▽新城さん
「久しぶりに大きい台風がまともに来て、やっぱり備えというのが、／やっぱり足りなかったなって」

中城村南上原に住む新城さんは、台風による断水に備えて湯船に水を張るなどしていました。

▽新城さん
「ここにもいっぱい溜めてて。トイレと、足洗ったり、食器の汚れを落としたり。きのうの夕方はもういっぱいだったんですけど」

断水は３日の夕方に発生し、溜めていた水はすでに５分の１程度しかありません。

▽新城さん
「歯磨きもできなくて、これに水溜めて、これでみんなでうがいして」

▽息子
「蛇口からはちょっとしか出ない。（普段なら）いっぱいこのくらい出る」

子ども達にとって断水は初めてのものだったそうです。

▽新城さん
「初めてですね。大きい台風も初めてで。停電も初めてなんですよ。すごい水が大事っていうのを感じたと思います。私も」

▽息子
「水が出るようになって欲しい。あとは台風がどっか言って欲しい」

中城村では夕方にも断水が解消されるように作業を進めています。

▽中城村上下水道課・仲村武宏課長
「水も命に関わるものですから、私たちも住民の皆様にきちっと届けられるように維持管理しながら努めて参りたいと思います」

水道を管理する県企業局では、台風６号が再び接近する中で改めて断水に備えて飲料用水として一人一日３リットルを。トイレ用水として一人一日２０～３０リットルを浴槽などに溜めるなど、家庭の状況に応じて必要な量の水を確保をするようよびかけています。