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台風対策は十分だった? 飛散物の通報が最多

「事前に飛びそうなものは室内に入れたり固定したりしいれば被害は減っていたのでは」

暴風の中、活動に当たった消防隊員の言葉です。

今回の台風では、高潮や大雨を除いては物が飛ばされたり外れたりしたことによる被害や通報が相次ぎました。私たちの台風の事前の対策は十分だったのでしょうか。

▽投稿された映像※8月1日那覇市
「ほら(垂れ下がる柵に反応する子ども達の声)。やばい落ちた落ちた落ちた。」

台風6号が接近していた那覇市にある建物の屋上で柵が落下しかけています。

駆けつけた消防隊員は身体をロープでくくると暴風が吹き付ける屋上を這うように進み柵が飛ばないよう固定しました。まさに命がけの作業です。

今月1日から台風6号が接近した県内では暴風に煽られてケガをする人や建物の被害が多く出ました。

今回の台風に備えて県民はどのような対策をしていたのでしょうか。

▽県民は
「ベランダに鉢植えがあるのでそれを中に入れて(飛ばないように)対応しました。事前に溝の掃除とかやっていたのでそんなに被害はなかったです」

一方でこんな声も。

「(外の対策を)今回はしていなかったんですけど室外機が飛ばされてしまって、なにかやっておけばよかったなって」

▽那覇市消防局司令情報課・喜名正さん
「(ここが)119番を受付する場所でして…」台風の接近中、那覇市消防局には119番通報が殺到しました。台風時、現在白くなっているところがほぼ全て出動して(出動中の色の)真っ赤になっている状態が一日中続くっていう形で」

今月1日から6日までにあった通報はあわせて1、773件。

命に関わる状況かなど、緊急度を判断しながら実際に現場に出動した中で603件と特に多かったのが・・。

▽那覇市消防局司令情報課・喜名正さん
「最も多かったのは飛散物ですねトタン屋根。トタンが剥がれそうとかトタンが飛んでいったっていう。屋根の上にある水タンクについても(空の状態で)風に煽られて落下するっていうのも数件入っております」

危険な場面も多くありました。暴風の中、何度も現場に出動した消防士の玉城塔子さんです。

▽玉城塔子さん
「一番危なかった現場では3メートルくらいのウッドデッキが飛んできたりトタン屋根が飛んできたり。実際に当たったりもあったのですごく危なかったです。事前に固定しておいたり、飛びそうなものは中に入れておいたり、そういうのがあれば、もう少し被害は減っていたのではないかと思います」

今回の台風6号では暴風警報が出ている中で外を出歩いたり、屋根が飛ばされそうになりあわてて直そうとしてケガにつながったケースもありました。

事前にしっかり対策をしていれば防げた被害は少なくなかったかもしれません。

▽那覇市消防局司令情報課・喜名正さん
「(今回は)物が飛ぶっていう通報が多かったので、まずは飛びそうなものは固定する。重たいものを乗せて飛ばないようにするっていうことを言ったり、日頃の備えと事前の対策が一番(大切)だと思います」

***
台風で物が飛ばされないよう事前対策をしっかりしておくことや、十分な水と食料、停電に備えておくことが大切です。

また停電のあと、ドライヤーやアイロンがつけっぱなしとなっていることに気付かず、停電が復旧したあと火災につながる通電火災にも注意が必要です。

停電のあと出かける場合などはスイッチをオフにしたり、電源コードを抜いておくなどしてください。

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