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わんぱく相撲で準優勝した伊江島の小学生 台風で足止めも大好きなおばあちゃんに報告

先月行われたわんぱく相撲全国大会で伊江島に住む小学生山城真優くんが準優勝を果たしました。大会の結果を伊江島に住むおばあちゃんに報告したい真優くん。しかし待っていたのは、思わぬ足止めでした。

伊江小学校6年生の山城真優くん。兄の影響で幼稚園から相撲を始めました。

先月30日、東京の両国国技館で行われたわんぱく相撲全国大会に沖縄代表として出場した真優くん。

両親と弟の声援を背に準決勝では寄り切りで勝利し、決勝に進みます。

決勝の取組の様子目標の日本一には惜しくも届きませんでしたが、見事準優勝を果たしました。

▽真優くん
「悔しかったです。(悔しさが)70パーセントと(嬉しさが)30パーセントくらい。4年生の時は2位で、5年生の時は3位だったから1位取りたかった」
Q結果を誰に報告したいですか「おばあちゃん」

大会前、いつも通り試合をしてきてと真優くんにエールを送ったおばあちゃん。

結果を直接報告したい真優くんですが、大会が終わって一週間が経っても実現していません。

▽父・弘樹さん
「本来は31日、大会の翌日のお昼の飛行機で帰る予定でした那覇空港まで」

台風6号の影響で沖縄に戻れず、東京での足止めを余儀なくされていたのです。

▽父・弘樹さん
「最初は両国国技館の近くのホテルに居たので、そちらに連泊をしていたんですけど、羽田空港の近くのホテルを探して、1日1回羽田空港に行って、飛行機の飛ぶ状況とかを確認しに。疲労感もありましたね。疲労感よりも金銭面の心配の方が大きくて、それが一番悩みでしたね」

小学校最後の夏休みの思い出が真優くんにとって楽しいものになるようにと真優くんのお母さんは

▽母・夏樹さん
「楽しみもないと辛い出来事になってしまってはもったいないなと思って、せっかくだから東京で楽しく過ごした思い出になってほしいなと思って」

今月4日、臨時便に乗り沖縄に戻ることができましたが、過ぎ去ってくれると思った台風6号は再び沖縄本島に接近。

影響は長引き伊江島行きのフェリーは欠航が続いていました。

その間、真優くん家族が身を寄せていたのは高校進学のため宜野湾市で1人暮らしをしている兄・真捺さんのアパートです。

▽母・夏樹さん
「調理器具と盛り付けるお皿が一人暮らし用でしか用意していなかったので。お皿を洗ってもう一回使うとか工夫して出来ることをやっていました」

突然家族が泊ることになった兄の真捺さんは。

▽兄・真捺さん
「全国大会の話もしたんですけど、ホテルとか面白い出来事とか弟とから聞いたりとか家族でいろいろ話して楽しかったです」

▽母・夏樹さん
「家族の絆が深まったんじゃないかなと思います」

9日、伊江島行きのフェリーの運航が再開した本部港。

予定よりおよそ一週間遅れでついに伊江島に帰ります。

わんぱく相撲全国大会の結果を大好きなおばあちゃんにやっと報告できます。

港では家族や親戚、さらに伊江村長など多く人が真優くんの帰りを心待ちにしていました。

▽真優くん
「僕の為にわざわざ集まってくれてありがとうございます。決勝戦は100キロ越えの相手と戦って、力では負けたけど気持ちでは負けてないと思います。中学校でも頑張るので応援よろしくお願いします」

そして、伊江島を出発してから12日。ついにこの時が訪れました。

▽真優くん
「いつも大会の度応援してくれたり、前日に美味しいごはん作ってくれてありがとう」

▽祖母・金城八重子
「頑張りました。孫たちも28日に伊江島からたってもう12日ですから、ずっと顔見ていないもんだから、元気で今日は安心しました。おいしいのいっぱい作ってあげたいと思います。(約2週間ぶりに会って)たくましくなったみたいですよ。お兄ちゃんになったみたいで嬉しいです」

▽真優くん
「やっぱり伊江島がいいです」

全国大会準優勝、そして台風による思わぬ足止めを経験し、ひとまわりもふたまわりも成長した真優くんに将来の夢を聞きました。

「将来の夢は税理士か力士」

*****

実は、真優くんが伊江島に帰って結果を報告したい人がもう一人いました。
真優くんのお母さんのいとこの玉城慎悟さんです。相撲を始めた幼稚園から教えていましたが、およそ4年前に亡くなりました。

▽真優くん
「僕は2位でした」「見ていましたか」「次は1位になってきたという報告がしたいです」

真優くん、次は9月の九州大会に出場する予定で「1位になります」と話していました。

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