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乗務員不足の解消を図る 沖縄本島のタクシー料金25日から値上げ

25日から本島地区のタクシー料金が値上げされました。背景には、深刻な乗務員不足や、燃料価格の高騰が影響しています。

高良琉海子記者
「多くの人が利用するタクシー、きょうから600円に値上げされています」

本島地区のタクシーの初乗り料金は普通車でこれまでの560円から600円へと値上げされ、365メートルごとに70円としていた加算料金は400メートルごとに100円へと変わります。

今回のタクシー運賃の改定は燃料価格高騰の影響を受けた事業者の経営の立て直しや、乗務員の労働条件を改善し業界全体の深刻な人手不足を解消することを目的としています。

県内の利用者
「那覇で飲むときは捕まらない。DiDi(タクシー配車アプリ)でもなかなか捕まらないですね。10分以上は待っていると思います」

県外の利用者
「(値上げを)初めて知ったんですけれども、やっぱり人材不足だから仕方ないのかな。行動範囲を狭くして歩いてホテルまで帰ります」

今年4月から10月に沖縄を訪れた観光客の数は419万5900人と、前の年度から4割増え、国内からの客は新型コロナが流行する前の水準まで回復しています。

一方で、タクシーの乗務員の数は、2009年のおよそ1万人をピークに減少が続き、2021年には半分の5200人あまりとなりました。

県ハイヤー・タクシー協会・東江一成会長
「今回の値上げについては部品の材料、それから燃料の高騰、その他の経費の高騰でものすごいことになっている。一番はコロナ禍での雇用者の退職に伴って、相当乗務員不足になっているんですね。実際に夕方や週末には県民の皆様には大変なご迷惑をおかけしています。(乗務員の)賃金のアップに努めながら働きやすい環境を作るというのが一番の大前提です」

東江会長はタクシーが「公共交通機関としての使命感を持って、現状の改善に努めていきたい」と述べました。

県内のタクシー運賃を巡っては宮古島や石垣島など離島でも先月から値上げされています。

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