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台風で倒れた伊江島のガジュマル 響けコカリナの音

今年8月の台風6号の接近で、伊江島である一本のガジュマルが倒れました。

地域に親しまれたガジュマルは小さなコカリナに生まれ変わり島の子どもたちにプレゼントされました。

伊江島の西小学校ではコカリナ奏者・黒坂黒太郎さんの演奏会が開かれました。

このコカリナには特別な思いが込められていました。

今年8月に台風6号の接近で倒れた”ニーバンガズィマール”。

戦争が終わったことを知らず2人の日本兵が2年もの間、木の上で身を隠し続けたガジュマルで、大切にしてきた住民たちの間にショックが広がりました。

その後、ニーバンガズィマールの枝を譲り受けた黒坂さんが数十本のコカリナを製作し、この日初めて音色を披露したものでした。

父が樹上に身を潜めた佐次田満さん
「きょう初めてこの音を聞かせてもらって感動しております。世界の平和につながるような楽器になっていけたらなと思います」

子どもたちにもニーバンガズィマールのコカリナがプレゼントされ、吹き方や指の使い方を教わりながらその音色を確かめていました。

児童
「ガジュマルの木でできているコカリナをみんなで演奏できて嬉しかったです」
「(ニーバンガズィマールと)最初は分からなかったけど、聞いて驚きました。人を助けたんだなと思って吹いていきたいです」

黒坂さんはロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの子どもたちにニーバンガズィマールのコカリナを贈り、いつか伊江島の子どもたちと一緒に演奏したいと話していました。

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