米中対立の情勢で沖縄の役割とは 米歴史学者が提唱
反戦運動や核兵器廃絶運動に取り組むアメリカの歴史学者が5日、那覇市で講演し、米中の対立が深まる中、緊張緩和にむけて日本、沖縄が果たす役割に期待を示しました。
アメリカン大学のピーター・カズニック教授は2013年に映画監督のオリバー・ストーンさんなどと沖縄を訪れて辺野古を視察し、2024年1月にはおよそ400人の有識者と共に普天間基地の移設計画に反対する国際声明を発表しています。
5日のシンポジウムでカズニック教授は、米中の対立が深まるなか緊張緩和にむけて日本、沖縄が果たす役割に期待を示しました。
ピーター・カズニック アメリカン大学教授:
ドナルド・トランプは日本に軍事費を倍増させるよう求めていますし、NATOにはGDPの5%を軍事費に充てるよう要求しています。しかし私たちは逆の方向に進むべきです。それが私が日本に期待することです。日本が再び平和の国となり、世界の模範となることです
そして6日、カズニック教授は、名護市辺野古の、普天間基地の移設工事の現場を視察しました。
移設工事の状況について、県の担当者から説明を受けた、カズニック教授は、完成後の返還手続きや、軟弱地盤の県の見解について、確認しました。
ピーター・カズニック アメリカン大学教授:
きょうは晴れているわけでもない、けど大浦湾はとても綺麗だ。衝撃なのは米軍基地を大浦湾に作ることで、自然に対する犯罪行為だ。2036年の完成といわれているが、それよりももっと遅れるかもしれない。私が望むのは、その前に世界が平和になり、基地が必要なくなることだ。そうすれば自然に返してもらえるだろう。
カズニック教授は7日、東京の外国人特派員協会で、沖縄をとりまく安全保障環境について会見を開きます。
あわせて読みたい記事