おいしさ予想以上!沖縄発の天然食材UMAMO(うまも)とは!?
健康によいとされる成分を豊富に含み、新たな「旨味」として注目される沖縄で生まれた天然食材があります。
植物由来でしかも美味しい「UMAMO」に迫ります。
ビストロdish&wineCRIB金城慶寿シェフ
「言ってしまうと何にでも使えるんじゃないかな。可能性は無限大な感じがします」
藻に含まれる微生物などを研究する櫻谷教授(徳島大学)
「予想以上に本当にこんなに美味しいのと、新しい一つの食品として使えるんじゃないか」
旨味と藻をかけ合わせたUMAMO(うま藻)は天然の旨味食材です。
植物性であることから環境にも優しく、血液のめぐりを良くする働きが期待されるDHAや、ストレスを低減させる効果があるとされるGABAなどを濃厚に含んでいて、健康食材としても注目されています。
AlgaleX高田大地CEO
「ちゃんと美味しく手軽に健康機能をとれるようになりましたよというところが、やっぱり世界初」
UMAMOを開発したうるま市にあるAlgaleXの高田代表です。
このUMAMO、実は藻を泡盛粕で発酵させたものです。
AlgaleX高田大地CEO
「通常藻はあまり美味しくないので、健康機能があっても美味しくないのが藻の常識だったんですけど、普通に食べて健康機能もあって美味しいというのがたまたま泡盛の粕で実現できた」
泡盛粕は泡盛を蒸留する過程で生まれるもので、そのほとんどが廃棄されます。
AlgaleX高田大地CEO
「藻を育てるにあたってどれだけ安い原料で育てられるかというのがスタートだったんです。だからこそ使われていない未利用食品、何十種類かあるんですけど焼酎粕・酒粕・あとは豆腐。その中でもいろんな原料を試したんですけど、泡盛粕だけはDHAだけではなくて旨味もすごく豊富になったので。結果UMAMOが生まれたというのが背景なんです」
UMAMOを作る工場のすぐそばにある酒造所がこの取り組みに賛同し、安価で泡盛粕を提供しています。
新里酒造製造部・宮平幹さん
「藻がもともと美味しくないというのは聞いたことがあるのですが、それが酒粕という本来廃棄するとか、そういうもので美味しくできるというのは今の世の中に合っているのではないかなと思います。自分たちが作っているものがまた再利用して使ってもらっているということは、すごくありがたいことですし自分たちからしても嬉しいです」
AlgaleXが拠点とするのはうるま市洲崎の沖縄健康バイオテクノロジー研究開発センターです。
AlgaleX高田大地CEO
「実はここの設備って日本で一番藻とか微生物を育てるのに一番優れた設備でございまして、それがたまたま沖縄にあった。この設備のおかげでいろんなご縁が結ばれた」
微生物の研究者やプロの料理人はUMAMOをどのように評価しているのでしょうか。
藻に含まれる微生物などを研究する櫻谷英治教授(徳島大学)
「私も色んな微生物を扱っていて少し食べてみたりしたことはあったんですけど、予想以上にこんなに美味しいのという感想ですね。本当に旨味成分というか旨味を感じるというかちょっとびっくりしましたね。新しい一つの食品として使えるんじゃないかと」
那覇市のビストロdish&wineCRIB金城慶寿シェフ
「今では結構色んなもの煮物だったりカルパッチョに使ったり、そのままかけたりとか。UMAMOをちょろっと入れると劇的に美味しくなる。使い勝手はすごく良いですね。言ってしまうと何にでも使えるじゃないかなと。可能性は結構無限大な感じしますね」
高田さんは今後UMAMOの美味しさを世界に広め沖縄に恩返しをしていきたいと意気込みます。
AlgaleX高田大地CEO
「泡盛粕っていうものがあってはじめて美味しいUMAMOが作れますので、その泡盛粕が出てくる工場に対してうちのUMAMOを作るプラント(機械)をどんどん入れていきたい。そうすることによって泡盛工場としては泡盛粕をそこで処理できるし、むしろお金に変えることができる。そういうところで少し泡盛会社さんに貢献できればなと。我々としてはUMAMOを広げていくことで沖縄の地にちゃんと稼げる産業を作っていくというところにもつながっていくのかなと思っています」
UMAMOに豊富に含まれるDHA。実はDHAは魚の成長を促す上でも欠かせない成分だとされています。
AlgaleX高田大地CEO
「DHAを作るために一番原点の生き物って何なのというと魚じゃなくて藻なんですよ。DHAをつくるために何が必要かと言ったら、藻を効率良く育てること」
UMAMOで培った藻の生産技術を用いて、気候変動や人口増加により魚の水揚げが減少している世界的な課題の解決にも繋げたい。
沖縄から世界の食卓と海を豊かにする挑戦が始まっています。
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