県立高校男子生徒自死問題 再調査委員会が報告書「顧問からの理不尽かつ強烈な叱責が大きな要因」
2021年に県立高校の運動部の男子生徒が自ら命を絶った問題を受けて設置された再調査委員会は、顧問からの理不尽かつ強烈な叱責が大きな要因だと結論づける報告書を取りまとめました。
2021年に部活動の主将を務めていた県立高校の男子生徒が自ら命を絶った問題をうけて県教育委員会は、第三者委員会を立ち上げたものの2週間の調査では事実究明が不十分だと批判を受けて、2022年1月に教育・法律・心理学の専門家で構成する再調査委員会が設置されました。
再調査委員会は、同じ部活の生徒やその保護者、学校の教職員など74人から聞き取りを行い、事実経過などをまとめた報告書を玉城知事に提出しました。
このなかでは、男子生徒が自ら命を絶った前日に部活動の顧問による理不尽かつ強烈な叱責が、大きな要因だと結論づけています。
また、教育現場への提言として、生徒の人権尊重が最重要とされる学校体制を確立させることや、生徒の保護・相談支援体制の整備などを示しました。
玉城知事は「提言を重く受け止め、二度と起きないよう責任をもって県の取組みを進めていく」と述べました。
報告書を受けて、亡くなった男子生徒の両親がコメントを出しました。
両親コメント:
最愛の息子との突然の別れから3年という月日が流れました。頑張り屋さんで心優しい、思いやりのある息子と過ごした風景が報告書の背景から感じられ、楽しかった思い出と共に、現実の辛さがこみあげてきます。
今回の報告書を一つの区切りとして、今後二度と同じような事件を繰り返さないよう、高校には事実をしっかり受け止めてほしいと思います。また沖縄県を主体として実効性のある再発防止に努めて頂きたいと強く願います。
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