番組審議会
第558回番組審議会『報告』
沖縄テレビ放送の第558回番組審議会を10月14日(火)に開催しました。
今回の議題は慰霊の日特別番組「戦世から80年 つなぐ記憶」で
委員からは次のような意見が寄せられました。
・方言での証言がいろいろ出てくる。おばあちゃんの話など、字幕がないと若い子たちはわかるかなと思った。我々は普通にそのまま聞けるが、丁寧な字幕の付け方が方言に対しては必要かと思った。
・いろんな立場の方から平和を紡いでいくことの大切さが語られていてとてもいい番組だった。一人の母親として本当に戦争が何なのか、子供たちに上手に伝えていかなければならないと考えさせられた。
・当事者の気持ちになって、体感して、どういうことを思ったか、気づいたか。この番組をきっかけに学校現場、教育現場で、そのような体験型(の平和教育)をどんどん取り入れてほしい。
・今回はテロップがグリーンとブルーのグラデーションのようになっていた。派手な色をできるだけ抑え喪に服しているというか、ちゃんと尊んでいた。慰霊の気持ちが、画面上からも見えて良かった。
・燃えるサトウキビ畑の中から出てくる住民の姿、市街地を行く米兵の姿は、ガザやウクライナでの現代の地上戦の映像と重なって見えた。アーカイブを活用した再構成で、あらためて沖縄戦の惨状を浮き彫りにする手法で、同じ証言でも、何度でも繰り返して伝えることの重みをあらためて感じた。
・沖縄戦の語りは沖縄に流れる水脈のようなものじゃないかと思う。地下水だったり、時々汚れていたり。語りは水の流れのようなもので、繰り返しやること、途切れないことが大切だと思う。だから何度でも同じ話をしてもいいと思うし、何度でも聞いていいと思う。
・この番組は沖縄戦だけを取り上げているのではなく、戦後に沖縄戦がどう扱われてきたのか、どう表現してきたのか、どう死者を弔ってきたのかという戦後史の視点も入っていて非常に良かった。スタッフの情熱をすごく感じたので、その情熱をもっともっといい番組作りに使ってほしいと思った。
以上
出席:宮城能彦委員長 新城和博副委員長 我那覇奈緒委員 上間淳委員 照屋ゆきの委員 真境名育恵委員 滝本匠委員(レポート)