くらしと経済 〜2019年放送

3月1日「0円タクシー」が登場!その先に見えるのは?

登川

こんにちは。登川二奈です。
急いでいる時や観光地での移動手段には欠かせないタクシー。
料金設定が高いという印象がありますが、東京都内で乗車料金0円というタクシーが登場し、話題となりました。
その0円のからくりについて、野村証券那覇支店支店長の北田敦司さんに伺います。
宜しくお願いします。

北田

宜しくお願いします。

登川

乗車料金が0円とは驚きですが、いったいどのような仕組みなのでしょうか。

北田

0円タクシーとは、ある大手IT企業が複数のタクシー会社と連携して、2018年12月に50台のタクシーを使い、期間限定で実施したものです。
車体の外側や社内に広告を掲載する事で、乗客の運賃を広告主やこの0円タクシーを企画したIT企業が負担するという仕組みです。
タクシー会社には、広告主とIT企業から安定的に収入が得られるというメリットがあります。

登川

この企画を実施したIT企業は、どこから収益を得るのでしょうか。

北田

このIT企業は、0円タクシーそのもので収益をあげようとは考えていません。
狙いは、この企業が開発した0円タクシーを利用する際に必要なスマートフォン用の配車アプリを使う会員数を増やす事にあります。
配車アプリの利用者が増加すれば、0円タクシー以外の通常の配車利用も増えると考えており、
そこから発生する手数料で収益化を図るというわけです。

登川

0円タクシーは、そうした配車アプリの認知度を向上する為の役割だったわけですね。

北田

その通りです。実は、米国や中国の配車サービス大手に出資する国内大手通信企業の社長は、「これからは車そのものよりも、配車サービスなどの基盤が価値を持つ」と語っています。
その背景には、モビリティ・アズ・ア・サービス、通称マーズの動きがあります。
これは情報技術を活用した未来の交通のイメージの事です。

登川

具体的には、どのようなものでしょうか。

北田

例えば、友人と週末にペンションに遊びに行きたいねと、スマートフォンを通じてやりとりをしたとします。
スマートフォンから得た情報を元に、AIが宿泊先や交通手段などの検索結果を提示し、予約に進みます。
当日になると、家の前に自動運転タクシーが迎えにきて、駅に向かい、アプリが予約した特急電車などを利用して、目的地方面に向かいます。
到着駅からはアプリ経由で配車された自動運転のレンタカーが待ち、それに乗ってペンションに到着するという流れです。

登川

配車アプリを起点に、タクシーだけではなく、電車やレンタカーも一括して予約できる時代が来るということでしょうか。

北田

その通りです。今すぐ実現するわけではありませんが、交通のあり方は着実にこのような方向に進んでいて、日本の鉄道会社なども、様々な交通手段を組み合わせて活用するための実験を始めています。
タクシー配車アプリを巡る様々な企業の連携は車や電車などの垣根を超えた交通サービスを見据えた動きと言えます。

登川

交通の新しい未来が楽しみですね。
ここでセミナーのお知らせです。

北田

米国経済の見通し
3月12日 午後2時から3時半
講師はフィデリティ投信株式会社
投信営業部マネージャー加来歩(カクアユミ)

続いて、
ANAホールディングス株式会社主催
個人投資家向け会社説明会
3月15日午後1時から午後2時

皆さま奮ってご応募ください。

登川

北田さん、実はわたくし本日がくらしと経済、最後の出演となります。お世話になりました。

2019年 記事一覧へ戻る