くらしと経済 〜2020年放送

3月20日 廃棄される野菜を救う、新しいビジネスのアイデア

小林

こんにちは。小林美沙希です。
まだ食べられるのに捨てられる「食品廃棄物」が問題となっていますが、その廃棄物をビジネスに変えるアイデアが生み出されているようです。
その最新事情について野村証券那覇支店支店長の北田敦司さんに伺います。宜しくお願いします。

北田

宜しくお願いします。

小林

食品廃棄物の話題はよく耳にしますが、「クリスマスケーキ」や「恵方巻」などを大量に廃棄しないよう予約制にした店舗も多いですよね。

北田

そうですね。まだ食べられるのに食品が捨てられてしまうことを「食品ロス」と呼びます。
農林水産省の調査によると、最もロスが多かったのは野菜類で、その割合は全世帯構成平均で47.7%となっています。ついで多い果実類とはおよそ30%の差があり、野菜が圧倒的に多いことがわかります。

小林

なぜ、野菜の食品ロスがこんなにも起きてしまうのでしょうか。

北田

神戸市が市民を対象にした調査によると、手つかずのまま捨てられる食品の半分がレタスやキャベツなどの生鮮食品で、「品質の劣化」が捨てる主な理由でした。
家庭から生まれる食品ロスの半分を占める野菜ですが、実は市場に出る前に廃棄されるものも多くあります。

小林

なぜ、出荷前に廃棄されてしまうのですか。

北田

その要因は、主に2つで、1つ目は、豊作だった場合、市場の価値が下がるのを防ぐためにやむを得ず捨てられることがあるから。
2つ目は、市場に出す際の規格の問題で、規格外の野菜の多くは、廃棄処分されてしまうからです。
しかも、こうした出荷前の廃棄分は食品ロスの統計には含まれていないのです。

小林

統計に含まれていない食品ロスも減らすための方法は、なにかないのでしょうか。

北田

実は、野菜を無駄なく使いたいという思いから、いろんなアイデアが生まれています。
店舗や宅配サービスを展開する消費者組織では冷凍ブロッコリーの茎を長めに残して梱包することで、廃棄率を抑えています。

小林

切り方を工夫することで、廃棄量を減らしているのですね。

北田

そのとおりです。
他にも熊本のベンチャー企業が、規格外の野菜を買い取ってインターネットに掲載し、抽選で消費者に無料提供する仕組みを作りました。
仕入れの費用はこのサイトの広告料金で賄われて、利益も出ているようです。

小林

なるほど。どれも、私たち消費者の廃棄野菜への意識を変えてくれそうな取り組みですね。

北田

そうですね。
昨年「食品ロス削減推進法」も施行されましたし、世界で多くの人々が栄養不足の状態にある中、大量の食糧を輸入に依存する日本は真摯に取り組んでいかなければなりません。
今日ご紹介したような廃棄野菜を活用する仕組みが広く利用される事で国民の意識が高まっていくことが期待されています。

小林

私達も、まずは規格外の野菜でも美味しさに変わりはないと意識する事から始めたいですね。
本日は、廃棄される野菜を救う、新しいビジネスのアイデアについて伺いました。
北田さんありがとうございました。

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