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OTV報道部

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限られた資源を有効活用する 沖縄特有の“循環型ビジネス”

――今回は新たなメンバー、経済のスペシャリストであるブルームーンパートナーズの今川雄太さんと共にお伝えしていきます。

ブルームーンパートナーズ 今川雄太さん。

大学卒業後、大手化学メーカーでマーケティングなどを担当。台湾の子会社に出向した際のネットワークを活かし、日本ブランドの海外展開などをサポートしてきました。

現在は中小企業の海外進出をサポートする会社マリンポートパートナーズの代表も務めています。
グローバルな視点で沖縄の経済トピックスを紐解きます!!

今川さん
「私と一緒に海外進出に挑戦しましょう!」

循環型社会とは

今川さん
よろしくお願いします。今回のテーマはこちら「沖縄特有の“循環型ビジネス”」です。

環境問題への取り組みが進む中、キーワードとなるのが、「循環型社会」です。

簡単に言うと、生態系の循環を尊重し、”環境に負荷をかけない社会”のことです。そうした社会を実現するために、限られた資源を有効活用する取り組みが広がっています。”循環型ビジネス”に乗り出している企業を取材してきました。

久米島での海洋深層水が生み出す新たなモデル

今川さん
「本日はうるま市に来ています。こちらの研究所、沖縄ならではのものが育てられています。早速行ってきます!」

今川さん
「こちらはどのような場所なんでしょうか?」

ロート・F・沖縄 中原剣代表
「藻を育てている栽培施設です」

今川さん
「最終的にどれぐらいの量がとれるんでしょうか?」

ロート・F・沖縄 中原剣代表
「最初はこのフラスコ、試験管一本の細い液体からどんどん増やして大きくしていくと、最終的にはこれの10 倍ぐらいの大きさの装置で育てて、それで回収します」

藻の培養などを手掛ける『ロート・F・沖縄』は現在、久米島を中心に事業を展開しています。

ロート・F・沖縄 中原剣代表
「今は久米島の深層水と沖縄でとれた藻を使って新しい商品開発をしているところです」

その“久米島の海洋深層水”は、商品開発のためだけに汲み上げられている訳ではありません。

ロート・F・沖縄 中原剣代表
「冷たい水と、その上の方の温かい水。この温度差が20度を超えると、発電ができるという技術がありまして、久米島はそれに成功しているんですね。それを使うと、永久的に発電ができる海の無尽蔵の資源でCO2を出すことなくずっと発電ができる」

久米島では 発電のために汲み上げた深層水を農業や水産業、さらには食品や飲料品などの加工品にも活用することで『自立循環型のまちづくり』を目指しています。

深層水を活用して生み出された商品がこちら!

海洋深層水で仕込んだクラフトビール『KUMEJIMA612』

ロート・F・沖縄 中原剣代表
「これは久米島の海洋深層水で仕込んだビールです」

通常、ビールには軟水を使用することが多い中、“ミネラルの高い硬水”である久米島の深層水を使ったことで他にないビールが完成しました。

ロート・F・沖縄 中原剣代表
「予想に反して、とても香りと苦味が強く出てしかも飲んだ後の切れ味が鋭いという。そういうイメージができたので”これは”と思って、作ることにしました」

そのお味は?

今川さん
「しっかりしたビールでコクがあるところが特徴的ですね。色からは全く想像がつかない。ドイツのビールを飲んでいるような感じです」

久米島の海の色をイメージした”青いビール”には、海洋深層水で培養した藻から抽出した天然の色素を使っています。

発電から商品開発まで…海洋深層水の可能性はまだまだ広がっていきそうです。

ロート・F・沖縄 中原剣代表
「地域の資源を使って自立をして、持続可能であるという地域モデルは誰もがやりたいことだと思うんですよ。ただそれができる地域はまだまだ少なくて、久米島の場合はその深層水というものすごい資源を手に入れている力がある島なので、ぜひ世界に先駆けて、これを形にしていけたらなと思います」

株式会社ロート・F・沖縄
くめじまーる

全てを無駄にしない 石垣島の”循環型農業”

ところ変わって石垣市の『やえやまファーム』が取り組んでいるのは…

やえやまファーム 中川喜隆社長
「”循環型の農業” 環境に優しい農業というものに取り組んでいます」

日本で唯一、JAS規格に認定された”有機パイナップル”を育てている『やえやまファーム』。
パイナップルを加工する際に出る廃棄物を減らすべく活躍するのが、こちらの”南ぬ豚(ぱいぬぶた)”。食べているのは、パイナップルを加工する際に、本来なら捨てられてしまう部分です!

やえやまファーム 中川喜隆社長
「ジュースであったり、カットパインだったり、そういったものを作っています。そこから出てくる絞りカスとかですね、そういったものを、アグー豚に食べさせてそこからまた糞尿が出てきますので、それを堆肥化して畑に戻すそういった形でサイクルになっているのが、”循環型農業”」

なぜ循環型農業に取り組むことにしたのでしょうか。

やえやまファーム 中川喜隆社長
「農業って日本の社会課題だよねと。日本の食糧自給率は先進国の中でもとても低いですし、なおかつ従事者の高齢化で結構担い手不足になっている。ここに我々が(事業を)やっていくことに意義があるんじゃないかと」

やえやまファームはさらに大きな目標を描いています。

やえやまファーム 中川喜隆社長
「循環型農業というのはひとつ形になってきたかなと思うんですけど、やはり次のステップとしては、自分の会社だけじゃなくて、石垣島全体に何か繋がるようなことをやっていけたらなと思っています」

やえやまファームでは現在、泡盛を作る際に出る絞りかすを牛のエサに活用することで、廃棄物を減らしなおかつ肉質も良くする取り組みにも挑戦していて、いずれはこの事業も島全体に広めていきたいとしています。循環型ビジネスがこれから沖縄全体を盛り上げてくれそうです!

農業生産法人・有限会社
やえやまファーム

今日の一言

――さて今川さん、今回のテーマから見えてきたことはなんでしょうか。

今川さん
“自然の力を活かしたモノづくり”です。

両方とも商品をいただきましたが、とてもおいしかったです。
ただ味が美味しいとか、沖縄の素材を使っているというだけではなくて、「環境に配慮するにはどうすればよいのか」を考え抜いて商品の価値をプラスしていったところが非常に良いところだったと思います。
今後は消費者も「環境に配慮した商品がいいな」と考え、小売業にも環境配慮型の商品が求められてくると思いますので沖縄の自然の力を活かした商品開発が楽しみです

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株式会社ロート・F・沖縄
くめじまーる

農業生産法人・有限会社
やえやまファーム

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