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コザの街で味わう果実のめぐみ 「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」(沖縄市)
沖縄市中央の異国情緒ただよう商店街、通称パークアベニューに2021年にオープンした「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」。
ロー(Raw)フードとロー(Raw)スイーツが楽しめるお店としてにぎわいをみせています。
ロー(Raw)フード、ロー(Raw)スイーツとは、ロー(Raw)つまり生または非加熱、低温で調理された料理のことで、野菜や果物の栄養素を壊さず摂取できます。また、動物性の食材を使わず、砂糖などの加工精製した食品も使わないのも特徴です。
ロー(Raw)スイーツは果実のもつ華やかさと鮮やかさが見た目にもうつくしく、まさにインスタ映えするスイーツ。
「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」オーナーの宮城さんの言葉を借りるなら、「果実の色っぽさ」が楽しめるスイーツです。
今回は、「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェアボンダンス)」のロー(Raw)フード&ロー(Raw)スイーツのおいしさと魅力をご紹介します。
目次
素朴でゆったりとした時間のながれる「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」の店内
通りを歩く人が店先の看板メニューを見つめフラッと入る、ゆったりとした時間の流れる不思議な魅力のあるお店「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」。
営業日が木・金・土曜の週3日と少なく、沖縄県内でロー(Raw)フード、ロー(Raw)スイーツがいただける店が珍しいことから、営業日にはお客さんがいっぱいのことも。特別な日には予約をおすすめします。
今回は日々の忙しさをねぎらうべく、ごほうびランチとスイーツを楽しむために、友人を誘って席を予約しました。
「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」の店内には、無機質な印象の打ちっぱなしコンクリートの床に、あたたかみを感じる木の椅子や、カウンターテーブルが置かれています。素朴ですが静かで落ち着いた雰囲気を感じます。
オープンキッチンのカウンターには、パッションフルーツやパイン、キウイなどの果物がならび、どういった装いでスイーツとして提供されるのかとても楽しみです。
はじめていただくロー(Raw)フードとロー(Raw)スイーツにワクワクしながら、注文しました。
ロー(Raw)フードがふんだんに楽しめる「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」軽食メニュー
■Brunch set menu(ブランチセットメニュー)(1990円・税込)
【内容】パンとサラダとRaw(ロー)チーズ/自家製Raw(ロー)グラノーラと豆乳ヨーグルト/お好きなドリンク
平日限定で注文できる軽食メニュー「Brunch set menu(ブランチセットメニュー)」には、サラダ、2種類のデリ、野菜めん、パンそしてRaw(ロー)チーズがワンプレートに盛り付けられています。
パクチーとアボカドが添えられたサラダには、独特の香りと爽やかな酸味を感じるパクチードレッシングがかかっています。鮮度抜群のサラダとの相性もぴったり。
プレートに花を添える色鮮やかな紫キャベツからはほのかな甘味を、太陽のように明るいオレンジ色をしたニンジンからは甘酸っぱさを感じ、しっかりとしたお野菜の味に心打たれること間違いなしです。
プレート中央の2切れのパンは、北中城村にあるベーカリー「ときはや」のカンパーニュを使用。卵・乳製品を使わないシンプルな素材で焼き上げたパンは小麦の風味が感じられ、デリとの相性もバツグンです。
小皿に盛られた「Raw(ロー)チーズ」をパンにのせて、一緒にいただきます。
乳製品を使わない「Raw(ロー)チーズ」は、カシューナッツを発酵させて作ります。カシューナッツというキーワードを聞いても、たしかに感じるチーズの濃厚な味わい。ほどよい塩味とガーリック、ハーブの風味が「Raw(ロー)チーズ」の味をさらに深いものにしています。
店の入り口にある冷蔵のショーケースには、「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」特製の「Raw(ロー)チーズ」を小瓶に詰めたものが販売されています。
植物性の「Raw(ロー)チーズ」の驚きとおいしさを、ご家庭でも楽しんではいかがでしょうか?
次にいただいたのは、深めのボウルに入った「自家製Raw(ロー)グラノーラ」。焼き上げずに乾燥させて作る「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」自家製のRaw(ロー)グラノーラなら、ザクザクとした食感とシナモンの香りがたのしめます。
ボウルの底には、豆乳ヨーグルトがたっぷり。メイプルシロップをたっぷりかけていただきます。メープルシロップのやさしい甘さは、グラノーラにも豆乳ヨーグルトにもよく合います。
「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」自家製(Raw(ロー)グラノーラも店内に販売されているので、お持ち帰りができますよ。
艶やかで色っぽい。果実たっぷりの「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェ アボンダンス)」特製Raw(ロー)スイーツ
■苺のRaw(ロー)ショートケーキ(900円・税込)
イチゴがたっぷりはいったショートケーキは誰もが喜ぶ王道ケーキ。フォークを入れるとフワッと軽い柔らかさを感じられます。
「苺のRaw(ロー)ショートケーキ」には、スポンジ生地もクリームも生アーモンドが使われています。また、白砂糖ではなく、甘味にはメープルシロップが使われているので、甘さひかえめでイチゴの甘味と酸味がよくわかります。
生アーモンドのロー(Raw)スポンジとロー(Raw)クリームはやさしい甘さと柔らかい舌触りで、しっとりしているのにとても軽くてペロリといただけるショートケーキでした。
■季節のRaw(ロー)フルーツタルト(800円・税込)
パッションフルーツの果汁をたっぷり使用した「季節のRaw(ロー)フルーツタルト」。
加熱せず生の素材をいただくロー(Raw)スイーツは冷製が多く、ひんやりと冷たいアイスのようで、暑い沖縄にぴったりのスイーツです。
タルト生地にもナッツが使用されており、ナッツ類のポテンシャルの高さに驚かされます。
ロー(Raw)タルトに添えられた果物を口にしてみて、白砂糖をつかったスイーツは甘さが強いため、果物の酸味がきつく感じるのだと気がつきました。
「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェアボンダンス)」でいただくロー(Raw)スイーツは、やさしい甘味と果物の心地よい甘酸っぱさの相性がとてもよく、感動を覚えます。
ロー(Raw)スイーツにもよくあうドリンク
■コールドブリューコーヒー(500円・税込)
「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェアボンダンス)」で提供されるコーヒーは、コザの商店街にあるAMBER HORIC(アンバーホリック)で自家焙煎されたコーヒー豆を使用しています。
ゆっくり時間をかけた水出しコーヒーは苦味やえぐみがなく、すっきりとした味わいです。
■台湾蜜香紅茶(500円・税込)
ガラスのポットのなかで舞い踊る茶葉を見つめながら、砂時計の砂が落ちきるのを待つ。砂時計を見つめていると、長いようで短いような、情緒あふれる時間を感じられます。
なお、お湯のおかわりは4煎目までできるそうです。
ミルクティー好きの友人は、紅茶と一緒にミルクを追加しました。提供されたミルクはもちろん乳製品ではなく、オーツ麦と水で作られたオーツミルクです。
植物性なのにちゃんと乳製品に近い味わいを出せる、ロー(Raw)フードってすごい!と、ここでも感動。チーズもミルクもクリームも植物素材だけでつくれてしまう、人間のおいしいものへの欲求ってなんて素敵なんでしょう。
オーナーの宮城さんは、「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェアボンダンス)」の場所を利用し、IROCAKESとして火・水曜にロー(Raw)フード&ロー(Raw)スイーツづくりのワークショップを開催しています。
ワークショップでは、素材を活かした本格的な調理を学べるので、知れば知るほどロー(Raw)フード&ロー(Raw)スイーツの魅力にはまりそうです。
「raw sweets cafe abondance(ロースイーツ カフェ アボンダンス)」の新たな挑戦
「raw sweets cafe abondance(ロースイーツ カフェ アボンダンス)」では2022年ごろから、地域の小学校と連携してコンポスト(堆肥)づくりに挑戦しています。
パークアベニューの裏通りから少し歩いた場所にあるコザ小学校には広い畑があり、その一角を利用して宮城さんはコンポストの箱を設置しました。
2023年4月現在、沖縄市や商店街を巻き込んで、実験の場を新たに追加し、店舗の前の歩道脇にもコンポストの木箱を設置しています。
お店のキッチンから出た捨てるはずの野菜や果物の皮などを土に還し、堆肥として熟成させる。2か所に設置された箱の中では、いままさに微生物の力をつかい熟成中のコンポストが完成のときを待っています。
ちょうど一年前にはじめたコザ小学校のコンポストづくりはようやく熟成の段階を迎え、畑での野菜作りのステップへと進み始めたそうです。
いずれはコンポストを活用して育てた果物や野菜をお店のメニューの素材としてお客さまへ提供したい。また、商店街の飲食店から出るすべての生ゴミをコンポストとして生まれ変わらせたい、と語る宮城さん。
有機物や微生物の力でコンポストにするための挑戦は、まだまだ続きます。植物の力を最大限に活かしたアボンダンスのめざす循環型社会への取組み。宮城さんの今後の活動にも目が離せません。
ボリュームたっぷりの「raw sweets cafe abondance(ロースイーツ カフェ アボンダンス)」ブランチセットにスイーツ。たくさん食べたはずなのに、なぜか胃もたれがなく体は軽い。
植物素材をふんだんにつかったロー(Raw)フード&ロー(Raw)スイーツのおいしさと感動を伝えるために、次の休みには夫を誘って土曜日限定メニューの「ニュー夜明けランチ」をいただきにいこうと思います。
ゆったり気分で味わうおいしいごほうびランチ&スイーツに、沖縄市「raw sweets cafe abondance(ロースイーツカフェアボンダンス)」、おすすめです。
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