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OTV報道部

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勘違い節電術の第1位は“風量を弱で使う”6割が誤解!?空調メーカーに聞くエアコン節電術

連日、真夏日を記録する厳しい暑さが続いている。
夏本番を迎え、エアコンが欠かせない中、気になるのが電気代だ。

空調メーカーの調査では、およそ6割が節電方法を誤解していることがわかった。
どのように使えば効果的に節電できるのか取材した。

風量弱は誤解されている節電方法

空調メーカーのダイキン工業は夏に向けて、全国500人あまりからエアコンの節電に関する調査を実施した。

このなかで、多くの人が効果的な節電方法として選んだのが、「少しの時間でも使わない時はこまめにスイッチを切る」や「風向きを下向きに設定し、床上付近を集中的に冷やす」などだ。

しかし、これらは誤った節電方法だという。

中でも一番多かったのが…

ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん
「誤解されている節電方法の第1位が『風量をできるだけ“弱”で使う』といったものでした」

風量を抑えるとファンの回転音が小さくなるため、消費電力が抑えられていると思いがちだが、なぜ効果的ではないのだろうか。

それはエアコンの仕組みを理解すると見えてくる。

ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん
「エアコンは、空気中の熱をファンで集めて外の空気に流します」

ダイキン工業のHPより引用

ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん
「風量を弱めに設定していると、熱交換器を通る空気の量が減って、熱を集めるのに時間がかかってしまいます」

ダイキン工業のHPより引用

この結果、部屋が涼しくなるまでに時間がかかり、その分、消費電力が増加するのだそうだ。
そのためダイキンでは、風量を自動に設定することを勧めている。

部屋を早く涼しくしたいときにも、設定温度を下げる代わりに風量を上げ、体感温度を下げるのも効果的だそうだ。

ところで、エアコンで一番電力を消費しているのはどこかご存じだろうか?

正解は室外機の中にある「圧縮機」だ。

これを動かすために消費電力の8割が使われていて、エアコンの心臓にあたる圧縮機の負担を減らすことが節電に繋がると強調している。

ダイキン工業のHPより引用

ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん
「スイッチを入れた直後に圧縮機はより多くの熱を運ぶために、運転の力をすごく強めていきます。(スイッチの)オン・オフを繰り返してしまうと、圧縮機に負荷がかかってしまうので、その分、多くの電力を消費してしまいます」

ダイキン工業のHPより引用

30分程度の外出であれば、いったんオフにするよりもつけっぱなしの方が節電に繋がった結果もあるとして、オン・オフはなるべく控えたほうがいいと話す。

また、空気の通り道をふさがないことがとても肝心で、室外機の周りに植木鉢や物を置かず、すっきりさせるのも節電につながるという。

一方、ダイキンによる実験では、フィルターを1年間掃除しないと、消費電力がおよそ25パーセントも増えたそうだ。

ダイキン工業 コーポレートコミュニケーション室 森重雄己さん
「フィルターにホコリがたまってしまうと、室内機を通る空気の量が減ってしまうので、2週間に1回のフィルター掃除をおすすめしています」

消防庁がまとめた最新の数字によると、2023年7月10日からの1週間に熱中症で救急搬送された人は全国で8189人で、このうち沖縄県内は93人にのぼる。

発生場所で一番多いのが住居で、全体のおよそ4割を占めている。

自宅で涼しく過ごすために、空調メーカーが紹介するエアコンの節電術を試してみてはいかがだろうか。

また、効果的な節電方法としてはこのほかにも、エアコンと一緒に扇風機やサーキュレーターをセットで使うことで、上空にたまる温かい空気と床付近の冷たい空気が混ざり、温度ムラを抑えることで、節電に繋がるそうだ。

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