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キャン ヒロユキ

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店名がステキ、な大衆酒場【まんつき(那覇市)】 〜キャンヒロユキの「とー、飲み歩きやってみよう」〜

LOVE、という言葉がない時代、欧米での留学帰りの夏目漱石は、

I love you.という英語を「月が綺麗ですね」と訳したそうだ。

その真偽はさておき!

今回紹介するのは、国道58号から川沿いを美栄橋駅に向かって歩くと見えてくる、こちらのお店!「大衆酒場・まんつき」です。

大衆酒場感満載!

十数年前ですかねー、まだホッピーを置いているお店や大衆酒場が沖縄に少ないころ、そういう酒場を探しながらの散歩中に、ふと見つけたお店。

当時は焼き場を大将が、フロアを女将さんと2人の娘さん、そして奥のキッチンを息子さんが担当する、家族経営のお店でした。時々、元ジャパンアクションクラブの体育会系アルバイトさんを雇ったりもしていました。

まだ大衆酒場が沖縄でブームになる前で、そこまで混んでいなかったこともあり、一人でちょくちょく通っておりましたら、なぜかお手伝いしている娘さんの長女のほうが「ラジオのパーソナリティに興味がある」とかで、ボクの番組にゲスト出演したり、大将をお誘いして個人的に飲んだりしたこともありました。懐かしいなー。

「そういや、初めて訪れたのはいつだっけ?」
と画像フォルダを検索すると、一番古い画像が出てきました。
なんと、2012年7月!たしかそのころ「まんつき」もオープンして2、3ヶ月くらいだったかなあ。

2012年7月。のホッピー

そしてワタクシがこのお店が大好きになったのが、「まんつき」という店名の由来。
それはまた、後ほど。

そしてこちらが大将。寡黙な職人さんです。

大将の川満さん

お店も昭和レトロ感に溢れるお店で、入り口奥に道路がありますが、まんつきはそこにある通り沿いの席でも楽しめます。
夏はまたそれがいいんです。

夏・通り沿いの席で

こんな感じ。
夏はやっぱり、枝豆と山芋ザクザクをつまみにひんやりさっぱりと。
うーん、日本の夏。

そしてメニューはこんなかんじ。

ザ・大衆酒場なメニュー

ワタクシは大体ここに来たら、必ず注文するメニューがあるんですね。
今回はそちらと、ほか2、3品を注文。

そしてドリンクは、せっかくなのでほかのお店になかなかないシロモノを、ということで注文したのがこちら。
バイスサワー。

レトロな味わい!

ホッピーは、ビール味のホッピーで焼酎を割って飲みますが、こちらは焼酎をこのバイスサワで割るんですね。見た目通り、梅風味の炭酸です。
が、炭酸が非常に強いので、一気に開けると

「ブシャウシャシャウシャウシャウ!!」

と吹き出します。やさーーーーーしく、ひよこをなでるくらいやさーーーーーしく扱ってください。

そしておつまみが到着。
ワタクシが必ず注文するオススメのおつまみ一品目は「厚焼き卵」。

ふっくら丁寧に巻かれています

ワタクシが卵好き、というのもあるんですが、ここの厚焼き卵は、特に絶品。
大衆酒場の清く正しい卵焼き、です。
「清く正しい」というのが「まんつき」らしさ。
そのまま食べるとアツアツで卵と出汁の風味が口に広がります。
添えられた大根おろしに醤油を垂らして一緒にいただくと、大根のピリッとした辛味がまた良いアクセントに。

注文のたびに焼き立てを提供してくれるところが、まんつきのこだわりですねー。

さて、次のオススメはこちら。
刺身盛り合わせ。

盛ってます

そして、沖縄の刺身といえば、「お醤油とお酢」でいただくのが定番です。
こちらはちゃんとカウンターに、沖縄のお酢の定番「まるこめ酢」も。

まるこめ酢

このまるこめ酢、「蓋を開けて入れようとすると、穴が大きくてお酢がドバッと出てきちゃう」のが、沖縄あるあるですよね。

さてここで、「今日からすぐに使えるまるこめ酢豆知識」をお教えしましょう。
このお酢、蓋を取ってから入れるのではなく、蓋をすこし緩めた状態で、お皿に注いでみてください。

すると、あーらふしぎ。

チョロチョロろ〜ん

中身が、容れ物を押した分だけ、容れ物と蓋の隙間からチョロチョロと出てくるんです。これで、入れすぎることもないですよね!
ちなみにこの豆知識、ゆうりきや〜の城間祐司さんから教えていただきました。
さすが、アゲアゲめしのナレーションを担当しているだけありますねぇ!

そして肝心のお刺身は、舌触りがねっとり、なマグロの赤身をはじめ、すべてが新鮮で美味しゅうございます。

そのほか、焼き場のケースに並んだ串焼きやコーンバターじゃがバター厚揚げオニオンスライス山芋ザクザクサバ塩焼きアサリの酒蒸しスルメイカの肝炒め、あっと、島豆腐のマース煮も外せない…とにかく全て美味しいんです。 ワタクシが保証します!

串焼きと、スルメイカ肝炒め

このまんつきは、焼き場に面したカウンターも広く、テーブル席も充実しているので、一人呑み、またグループ呑みどちらでも楽しめます。

そうそう、トイレには電車好きな大将ならではのある仕掛けがあったりと、料理だけでなくお店の人たちの愛情が感じられる、そんなお店です。

そうそう、なぜこのお店が「まんつき」と名付けられたかと言うのか、と言いますと。
忘れてました。

この「まんつき」というお店の由来。
お店で働く、大将の次女さんから聞いたハナシ。

以前。
まだサラリーマンをしていた大将がある夜、奥さんと散歩していたとき。
空に浮かぶのは、大きな満月。

その満月を見て、天然な奥さんが
「まぁ、ほら見て! すごくキレイな『まんつき』ね! ねえお父さん。本当キレイね、あの『まんつき』……」

それを聞いて大将は、
「いつか脱サラしてお店を持つときは、『まんつき』って名前にしたいなァ…」
と、心の中で思ったそう。

ワタクシこのハナシを聞いて、ますますこのお店が好きになったのでした。
ただ、ちょっと天然の奥さんはこの発言、覚えてないかもしれませんけれども、冒頭の夏目漱石のエピソードではありませんが、その時の「『まんつき』がキレイねぇ」
というやりとりは、英訳したら「I love you」になるのかも。

そんなステキなお店、みなさんもぜひ足を運んでみてくださいね。

空に「まんつき」が浮かぶ夜にでも・・・。

今回はキレイにまとめてみました! みなさんまた次回!

Information

大衆酒場まんつき
住所
沖縄県那覇市久茂地2丁目24-15ビルマキシム
電話番号
098-861-5132
営業時間
17:30~22:30(L.O.21:30)
定休日
土日祝
駐車場
なし
カード
電子マネー
不可

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