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真栄城 潤一

真栄城 潤一

「でーじ思いっきり遊んでほしい!」今年もSKY Fes がやってきます!開催前のHYメンバーにインタビュー

HYスカイフェス HYメンバー

HYが主催する「SKY Fes 2024」が3月22〜24日の3日間、沖縄県総合運動公園で開催される。
22日は前夜祭で、23、24日のステージには目が眩みそうなほどの豪華アーティストが並ぶ。県総に会場を移してから3回目となる今回は、声出しもアルコールも解禁となった前回にも増して盛り上がる要素がてんこ盛りだ。本番を前に、HYメンバーにSKY Fesにかける思いについて聞いた。

目次

メンバーにとってのSKY Fesとは

—会場が県総になってもう3回目で、どんどん馴染んできている感じがありますが、皆さんの「私にとってSKY Fesとは」を聞いてもいいですか。

許田(Ba):年1回の大きなお祭りですかね。そこからたくさんの夢、希望、幸せが生まれていったらいいなっていう思いがありまして、全島エイサー超えしたいですね。

名嘉(Dr):いやいや、ジャンルが違うだろ!(笑)

—なかなかブチ上げましたね(笑)。いーずさんはどうですか。

HY 仲宗根泉

仲宗根(Key&Vo):私は中高とかの学校行事がある時って、自分で脚本を考えて演劇とかミュージカルをやってたんです。その時は私がリーダシップをとって、自分がやりたいことを皆で一緒に仕上げてて、それが大人になっても続いてるような気がしてます。SKY Fesは私が装飾担当なんですよ。凄く広い場所で自分のやりたい表現を、装飾という形に落とし込んでやっていけるっていうのが、学生の頃を思い出して無我夢中でやれるというか。

—文化祭的な感じですね。

仲宗根:そうそう。そこに来てくれてる人たちが終わった後にSNSで「装飾可愛かった」「手作り感満載」「他のフェスにはないね」っていうことをいっぱい書いてくれてるんです。それを見た時に「うちの学校今回も楽しかったでしょ」みたいな気分になるので、メンバーも大変ではあるんですけど、やっぱり1年に1回のブチ上がる日ではありますね。

新里(Vo&Gt):SKY Fesは感動、元気、そして沖縄の良さを体全体で感じてもらえるフェスですね。1回目から僕らの思いは変わらず、沖縄の文化や伝統芸能を皆に知ってもらいたいということ。内地から来たたくさんの人たちや、ステージに上がるビッグアーティストの皆さんにも、沖縄にはこんな文化があるんだって感じてほしい。そして沖縄の空の下でウチナーンチュがいっぱい来てくれている空気感も味わってもらいたい。それを感じて感動して元気をもらってパワーが満ち溢れたら、「何かしたいな」という気持ちになる瞬間があると思うんですよね。
それが夢を見つけるきっかけになればいいなって。そういう意味でSKY Fesには「夢の欠片」がいっぱい色んなところに散らばってるんです。音楽を通して誰かの夢に繋がるきっかけを生み出す場所にしていきたいなって、ずっと思ってますね。

名嘉(Dr):自分にとってSKY Fesは、自分自身が「こんなフェスだったら毎回行きたいな」っていうのをイメージしてやってます。これからもその心が消えないようなフェスにしたい。自分たちが「やりたい」って言ったことを4人で先頭に立ってやるんですけど、たくさんのスタッフの皆さんが朝から晩まで動いてくれて、凄く感謝する3日間でもあります。

フェスがあったから成長したこと

—出演アーティストは今回も物凄いラインナップですが、どんな感じで決めたのでしょうか。

HY 仲宗根泉

仲宗根:自分たちが呼びたい人・見たい人と、それを基に「この人を呼んだらどんな年齢層が来てくれるのか」とかも考えてます。ただただビッグネームの人を呼べばいいってわけでもなくて。老若男女が3世代で来てくれるので皆が楽しめるようにとか、この人たちなら自分たちがやりたいフェスの感じに賛同してくれそうだなとか考えながら。

名嘉:あとは、例えば今回に出てくれるちゃんみなさんは、いーずと娘さんが親子揃ってファンなんですよ。それで、会った時に「出てくれませんか?」って、大好きって伝えて直接お願いするみたいなこともありましたね。
何かそう考えたら俺たち成長したよな?でーじ人見知りだったのに、面と向かって「好き!」って言えるようになって(笑)

仲宗根:私は実はメンバーの中で1番人見知りで。だから、他のフェスに行っても皆でご飯食べてすぐ帰るとか、そんな感じだったんですよ。でもやっぱりSKY Fesがあることで、外の現場でアーティストと出会った時に、歌だけではなくて心の部分でも凄く良いなって思ったら、常に声をかけるようになって、出演者は1回目から意外と私が声かけてる人が多いんですよ。そこは成長したと思います。多分このフェスがなかったら絶対声はかけてないから。

SkyFes2023
SKY Fes2023の様子

—「沖縄でHYがやってる」となると、出たいって思ってくれる人は多そうですね。

仲宗根:そう言ってくれる方がめちゃくちゃ多いんですよ。大きいフェスって、中部より下(宜野湾や那覇など)でしかやらないっていうのが嫌だったんです。せめて沖縄市だったら真ん中だから、北からも南からも来やすいかなって。本当はうるま市が良いんですけど(笑)。
私はフェスが終わった後、SKY Fesについて書いてくれたSNS全部に1つずつコメントするんですよ。そしたら、たまたま旅行に来ていた音楽好きの方が「どのフェスとも全然違ってて、1番良かったのは沖縄の人たちが沖縄のアーティストを迎えるアットホームな雰囲気は初めて見たこと。子どもも大人も楽しそうで、最高のフェス」という絶賛のコメントをしてくれてたんです。それを読んで、やってきて良かったなってめちゃくちゃ思ったんですよ。

「来た時よりも美しく」を実践するクリーンなフェス

—フェスでは子どもたちとの企画も色々と取り組んでいますが、子どもたちと接する中で感じたことはありますか?

HY 名嘉俊

名嘉:第1回からフェスの中で何か夢を見つけられたらいいなって考えてて、そういう思いが去年からやっと具現化されたんですけど。フェスの実行委員会のスタッフの皆さんが色んな所に行って色んな話を聞いてきて、色んなアイディア出してくれて。しかも実際にやるとなると子どもたちにとっては勇気が要ることじゃないですか。
子どもカフェとかも、待ってるお客さんを呼び出してるけど声が小さいとか。でも実際に体動かしてやってること自体に意義がある。そういう姿を見てると、僕たちももっとやれるな、頑張らんといけんなっていうのは思いましたね。

SKY Fes2023の様子

—さっきもちょっと出てましたけど「世界一クリーンなフェス」を掲げてますよね。

仲宗根:フェスの最中も会場を回ってゴミ拾いしてて、本当に私たちは休む時間がないぐらい必ず誰かが動いています(笑)。2泊3日ずっとそれをやった上で、また最後の最後にもやって。もう徹底してそこはやってます。でも嬉しいことに、子どもたちも楽しんでゴミ拾ってくれてるんですよ。毎回このボランティアでは子どもたちが「やりたい!」って言ったから、という親子がいっぱいいるんです。「HYのメンバーが自分たちの手で会場を綺麗にしているのを見て、自分もやりたいと思った」っていう声も聞けて、凄く嬉しいなと思って。

—メンバーと一緒にフェスを作ってる、という感覚になってるかもしれないですね。前回もあんまりゴミが落ちてなかったという話もしてました。

仲宗根:そうなんです。だからもう皆が意識して拾ってくれて、分別もやってくれてるみたいなんですよ。キャンプの方たちも、自分たちのゴミはちゃんと持ち帰ってて、私たちと同じぐらいの感覚で徹底してやってるからかなり少ないんだろうなと思います。ゴミは落ちてはいるんですけど、SKY Fesよりもずっと前からあって劣化したもので、それを除いたら多分ほとんど無いんじゃないかなっていうぐらい綺麗ですね。

—まさしく「来たときよりも美しく」を実践してますね。

HY 仲宗根泉

仲宗根:それがモットーだよね。去年はお酒を出したんですよ。凄く議論に議論を重ねて。子どもも楽しめるって言ってるのに、お酒出したら大人たちがどうなるのかっていう不安があった。だけどやっぱりクーラーボックスにお酒いっぱい持ってきて、フェスで音楽聴くのが最高でしょ、っていう声もたくさんいただいてたから、じゃあ1回はやってみよう、と。「だけどお前たちマナー悪かったらもうやらんかな」って、私がステージの上からずっと言ったんですよ。そしたら本当にお酒のトラブルはなかったよね。
普段聞けないトップアーティストの方たちが来て、もうテンションも爆上がりしてるだろうから、どうなるのかなって思ったんですけど。意外や意外、皆ちゃんと守ってくれてて、だから今回も出そうかって話してます。これもSKY Fesらしいというか。

ライブ前のルーティンは?

—少し話題が変わりますけど、フェスも含めてそれぞれのライブ前のルーティンはありますか。

HY 名嘉俊

名嘉:僕はライブ前2時間切るとご飯は食べないですね。体が動かなくなっちゃうので。あとは30分前ぐらいに一旦セットリストを全部覚えて、イメージを固めます。

—ドラムはガッツリ全身を使うから、ご飯は直で響きますよね。

名嘉:そうそう。ドラムとベースはリズム隊で重要なので、(許田が)何か食べようしたら「お前、今日食べるのか…?」って目配せして(笑)

許田:争ってますね(笑)。僕はライブ前日に何かパワーになるもの食べたいなと思ってて、肉系を摂るようにしてるかな。焼肉が多いかもしれないですね。

仲宗根:私も2〜3時間前はもう絶対食べないですね。あとはメンバーで必ずやるのが、出る順番にムカデみたいに信介、ひーで、いーず、俊で並んで、お互いの肩とかを揉み合いながらスタンバイして、皆で背中をパンッて叩き合ってステージに行きます。個人的に私はちょっとお祈りみたいなこともしますね。神社みたいな感じで住所言って、名前言って、沖縄から来ましたHYです、今日も無事にライブを終えられますように、って言います。そういえば今思ったんだけど、ステージに出たら俊も必ず何か床に儀式みたいなのよくやってるよね。

HY 名嘉俊

名嘉:やってますね。僕はもう“床教”なんで(笑)。

—(笑)その場(=ステージ、舞台)に対して敬意を払うという感じなんですね。ヒデさんはどうですか?

HY 新里英之

新里:僕は前日入りしたら街ブラで情報収集して、ライブのMCに活かせるようにしてますね。現地の訛りとかを聞きたいから、1人で老舗のちっちゃい居酒屋とかに入って、そこにいるおじさんと話すのが好きなんですよ。当日の朝はそばとかうどんみたいな軽いのを食べて、それ以降はもう食べないです。ステージではなるべく体を軽くして、ピョンピョン飛び跳ねたいから。ライブ前はシャワーを浴びて、全部すっきりさせて。

名嘉:すっきりし過ぎて1人だけちょっと浮いてるんすよ(笑)

「全ての人に楽しんでもらえる、唯一無二のフェス!」

—さて、来年は25周年イヤーということで、そこに向けての今年1年ということもありますけど、それも含めてのSKY Fesへの意気込みを最後に一言ずつお願いします。

許田:ビッグアーティストの皆さんたちの音楽はもちろんですけど、沖縄の自然もたくさん感じてほしいですね。あと、汗水流していーずが頑張って作る装飾も是非見てほしいんですけど、その間だけはアーティストっていうよりはもう大工さんになってる(笑)。それも踏まえて、写真もたくさん撮っていってほしいなと思います。

HY 仲宗根泉

仲宗根:ご飯食べて美味しいし、装飾も見て可愛いし、音を聞いて楽しめて、子どもたちも遊びながらワークショップで色んな体験もしてほしい。こんなに皆が楽しめるフェスって本当に唯一無二じゃないかなって自分たちでも自信持って言えます。あと、障害がある方が来ても楽しめます。全ての人に楽しんで欲しくて、全てに気を配っているフェスなので。色々見て、初めて参加した人たちが「また来年も来たいね」「音楽のフェスってこんなに楽しいんだ」って思えるように、もう最後の最後まで死ぬ気で装飾しますので(笑)。とにかく全力で楽しんでほしいですね。

HY 新里英之

新里:自分たちはアーティスト側で出てる方なんですけど、SKY Fesをお客さんみたいに本当に楽しんでるんですよね。大好きなアーティストの皆さんも出てくれてるし、目の前のお客さん見てもすごい笑顔で、なんかもうディズニーランドかな、夢の世界にいるのかなって感じで本当に特別なものです。だから3月は先ず一生懸命そこに向かっていって。
そして次は25周年に向けて、皆が楽しめるような作品も含めて、もう色んなものをたくさんストックし始めているので、リリースした時の反応が楽しみです。この波に乗って、また全国の人にHYの音楽を届けに行きたいなって思っています。

名嘉:フェスもバンドも続けていくことが1番難しいと思ってるんですけど、でもそんな中でもこの4人は楽しいことを見出せるメンバーなので、ワイワイやりながら感謝も忘れずにいたいですね。25年って、凄く長い時間だと思う。自分たちは40、41歳だから、人生の半分をHYでやってきてますから。
SKY Fesはこの3日間のために、僕たちもうそうなんすけど、それよりもスタッフさんが1年間ずっとたくさんミーティングを重ねてきた結晶です。フェスのために仕事とか家事・育児、学校、塾を頑張ってる人も多いと思うんですよ。だから、見に来てくれる方は会場でいっぱい歌って、でーじ思いっきり遊んでほしいです!

▼HY SKY Fes 2024
https://www.otv.co.jp/information/event/hyskyfes2023/

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