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普久原 朝弥

普久原 朝弥

五十嵐亮太『ハードワークとケアの見極めが大事』選手のアピール合戦に提言!シーズン開幕前の春季キャンプ 日米の違いとは?

目次:WBCピッチクロック導入『国際大会独自のルールづくりが必要』五十嵐亮太がプロ野球選手の故障リスク、米球界への人材流出…日本球界の魅力向上は?
■ 日米のキャンプでの違いは管理されるか、管理するか
■ 日本とアメリカでのファンの違いは?
■ 日本人メジャーリーガーの日本球界への復帰について
■ アピールの場であるが、大事なのは「オフの時間の使い方」
【別記事】WBCピッチクロック導入『国際大会独自のルールづくりが必要』五十嵐亮太がプロ野球選手の故障リスク、米球界への人材流出…日本球界の魅力向上は?

アピールの場であるが、大事なのは「オフの時間の使い方」

五十嵐亮太『ハードワークとケアの見極めが大事』若手選手のアピール合戦に提言!シーズン開幕前の春季キャンプ、日米の違いとは?

―――春季キャンプといえば、レギュラークラスのベテランや主力選手にとっては調整の場。一方で、若手選手にとっては出場機会を懸けたアピールの場というのが日本でのスタンスですけど、アメリカのスプリングキャンプでもこうした構図は共通していますか?

五十嵐
招待選手という位置づけの選手がいて、マイナーからメジャーに招待されるんですよ。そういう選手は昇格を懸けて、日本と同様にアピールをしていかなければならない。メジャークラスで調整している人と比べて「招待選手」というのはやっぱり招待されたからには…という思いが人一倍強い選手が集まっている。

特にそういう状況におかれている若手選手に関して言えば、(主力クラスよりも)早い段階で練習試合とかオープン戦入っていかなければならないので、必然的に調整も早く仕上げないといけない。でも早く仕上げちゃうと結局開幕してシーズンをどう調整して乗り切っていこうかっていう別の問題にも直面する。シーズンも長いので。やっぱり早い時期での息切れ感だったり、疲れすぎてもいけないのでそのバランスは若手選手の方が難しさがある。結果を残している選手っていうのは余裕をもって自分のペースで調整ができるので。

―――過度なハードワークで故障をしてしまっても開幕に出遅れてしまいますし、頑張る部分との塩梅がより若手選手は難しさがありますよね。一方でキャパシティーを広げる為にはハードワークも必要…

五十嵐
そうですね。そこの見極めっていうのも大事になってくると思います。ただ「追い込み」ということでいえば、大事なのはやっぱり「オフの時間の使い方」なんですよ。
基本的にトレーニングに充てるのはオフの時間なので。2月中旬からアメリカのキャンプが始まるじゃないですか。比較的早い段階で試合になってくるので、キャンプが開始した頃にはもう実戦に近い形での取り組みがメインになる。キャンプ中で追い込むっていうのはアメリカではあまり無い。実戦に近いバッティングやピッチングがどれだけできるかというところが重視される。実戦で自分の力を発揮するための調整が若い選手は早くなくてはいけないという環境だと思います。
でもどんな選手も若いころその時期を経験してそこの定位置にいるわけなので。若い選手もそこをクリアして競争に勝ってレギュラーを勝ち取るというその段階がプレーヤーとして大事なのかなと思います。

五十嵐亮太『ハードワークとケアの見極めが大事』若手選手のアピール合戦に提言!シーズン開幕前の春季キャンプ、日米の違いとは?

〈五十嵐亮太〉
1979年北海道生まれ。プロ野球・東京ヤクルトスワローズや福岡ソフトバンクホークス、またアメリカ大リーグ・ニューヨークメッツなど3球団を渡り歩き、日米通算900試合以上に登板した元プロ野球選手。引退後は野球解説者としての活動の他、自身のYouTubeチャンネル「イガちゃんねる~五十嵐亮太の人生は旅だ~」を開設するなど多方面で活躍する

ロケ地協力:スポーツカフェ・チップ(沖縄県那覇市安里101)

【動画解説!】プロ野球解説者・五十嵐亮太さんに聞く!春季キャンプの楽しみ方≪OKITIVE特別編・球春のしおり≫

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